2015 Fiscal Year Research-status Report
視覚情報に基づく移動ロボット群の故障推定と耐故障隊列制御に関する研究
Project/Area Number |
15K21033
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Research Institution | University of Yamanashi |
Principal Investigator |
大原 伸介 山梨大学, 総合研究部, 助教 (60550762)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 故障推定 / パーティクルフィルタ |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、複数台移動ロボットの故障検出および耐故障隊列制御の実現を目指している。ここでは各移動ロボットにカメラを搭載させ、カメラから得られた画像情報を基に移動ロボットの故障推定と隊列制御法を開発する。平成27年度では、カメラの画像情報に基づいた移動ロボットの故障推定アルゴリズムを開発し、移動ロボットの追従制御に適用し、実験による検証を行った。移動ロボットの故障推定アルゴリズムには粒子フィルタを導入した。粒子フィルタによって現在の移動ロボットの状態を推定し、故障していない場合の移動ロボットを予測し、それらを比較することで故障推定の実現を試みた。シミュレーションによりアルゴリズムの検証を行った。提案手法を実験により検証するため、画像情報に基づいた移動ロボットによる追従制御システムの開発を行った。ここでは移動ロボットに搭載したカメラから得られた画像情報から色情報に基づいた粒子フィルタにより追跡対象を認識させ、それに基づいて追従制御を実現した。実験では追従に失敗することがあり、その原因について検証した。その結果、照明環境の変化に対応ができていないことがわかった。そこで照明環境の変化にロバストである色不変量を導入し、実験により検証した。色不変量により、照明変化の影響に対する追跡対象の認識のロバスト性を向上させることができた。さらに移動ロボットに搭載された距離センサを融合させることで環境変化にロバストであることを明らかにした。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
画像情報に基づいた複数台移動ロボットの追従制御では、実験環境の照明変化に対応できないことが判明した。これを解決しないと提案手法の有効性の検証が困難になると考え、ロバストな画像認識技術の開発に従事した。
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Strategy for Future Research Activity |
照明環境の変化にロバストな画像認識技術を開発できたため、故障推定法の有効性の検証や隊列制御の実験を行う上での環境の影響が小さくなったと考えている。今後は研究計画通り進めていくが、実験検証を主体的に進めていく予定である。
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Causes of Carryover |
移動ロボットに搭載する制御用ノートパソコンが予定していた価格より安く購入できたためである。またロボットの予備用バッテリーなどが年度内の納期が難しかったため、一部機材の購入を見合わせたことが理由である。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
購入を見合わせたロボットの予備用バッテリーを購入する。
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