2018 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
15K21034
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Research Institution | University of Yamanashi |
Principal Investigator |
塚越 奈美 山梨大学, 大学院総合研究部, 准教授 (60523701)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 幼児 / 秘密 / コミュニケーション / 観察 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、秘密を通して幼児期の自他理解の発達について検討するものである。具体的には以下の2点について検討することを目的としている。<目的1>幼児期の子どもは「秘密にする」という行為を何歳頃から理解するのか。<目的2>幼児期の子どもはどのような情報を秘密とし、その情報を共有・非共有する他者は誰なのか。 これまでに、秘密や嘘などの自分の気持ちを隠す場面に関する文献を収集し、情報を隠ぺいする行為が他者との関係性においてどのような役割・作用をもたらすのかについて整理を進めた。また、幼児がどのような場面で秘密にする行為をとるのかと、秘密や内緒という言葉をどのように使用しているのかについて観察によるデータを収集した。 諸事情による約2年の研究中断をはさみ、30年度6月より研究を再開した。研究中断により当初計画していた幼児を対象とした面接調査および縦断による継続観察が困難となった。そのため、すでに得ているデータを整理するとともに、今後の研究計画を修正した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
6月より研究を再開したが、当初予定していた観察および実験の実施が困難となったため、研究計画全体を見直す必要が生じた。30年度はこれまでのデータを整理し、次年度以降の調査・観察の実施に向けた調整が主な取り組みとなった。
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Strategy for Future Research Activity |
面接調査または質問紙調査の実施によって、幼児期の子どもが「秘密にする」という行為を何歳頃から理解するのかについて検討する。また、幼稚園・保育所等における観察を実施し、幼児期の子どもはどのような情報を秘密とし、その情報を共有・非共有する他者は誰なのかについて引き続きエピソードによる検討を進める。
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Causes of Carryover |
産時休暇・育児休業および諸事情により約2年間研究を中断した。このため、事業期間を延長し次年度以降に研究を継続するための残金が生じた。 予算は主に調査にかかわる物品や書籍の購入に用いる。また情報収集や成果発表のための学会旅費としても使用する予定である。
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Research Products
(1 results)