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2020 Fiscal Year Research-status Report

秘密を通した幼児期の自他理解の発達の検討

Research Project

Project/Area Number 15K21034
Research InstitutionUniversity of Yamanashi

Principal Investigator

塚越 奈美  山梨大学, 大学院総合研究部, 准教授 (60523701)

Project Period (FY) 2015-04-01 – 2022-03-31
Keywords幼児 / 秘密 / 親密度 / 自他理解 / 観察
Outline of Annual Research Achievements

「私」と「他者」の関係は、情報の共有と非共有を通して、その距離が近づいたり遠ざかったりする。本研究は、秘密に関する理解や扱いに注目し、幼児期の自他関係の様相について検討することを目的としてきている。
幼児期は秘密を理解しはじめる年齢であるとされるが、日常生活において子どもが秘密を扱う様子に関する報告は少ない。本研究では、幼児を対象とした観察から、幼児が誰とどのような情報を共有したり、反対に共有しなかったりするのかを検討してきており、昨年度はこの記録を分析した内容について学会発表をおこなった。幼児は他者と仲良くなるための手段として秘密ということばを用いたり情報を隠したりすることが多くみられ、情報の共有に至るまでの過程を楽しむことによって他者との距離を縮めようとしていると解釈できる事例が多く確認された。
また、昨年度は、幼児を育てる保護者と保育者を対象とした質問紙とインタビューの実施を予定していたが、covid-19の影響を受け実施することができなかった。そこで、幼児期の自他関係の様相について、保護者による養育記録から検討することを試みた。幼児が愛着対象を中心とし、周囲の環境世界への関心や信頼感を広げていく過程について整理した結果は、今年度に学会発表をおこなうことを予定している。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

4: Progress in research has been delayed.

Reason

2年間の研究中断のため、当初の計画を変更せざるを得ない状況であった。そこで、対象者を幼児を育てる保護者および保育者に広げた調査を計画していたが、昨年度はcovid-19の影響を受け、予定していた調査の実施することができなかった。そのため、再度計画を見直して研究に取り組む必要があったため、進捗状況は遅れている。

Strategy for Future Research Activity

昨年度実施した、幼児が親密な他者との関係を軸として、周囲の環境世界に興味を持ち、他者と繋がる過程について検討した内容について学会発表をおこなう予定である。また、今年度もcovid-19により観察・調査等の実施が難しい状況が予想される。そこで、可能であれば調査を実施し新しいデータを加えたいと考えるが、既に得ているデータおよび関連する文献を整理し、丁寧な解釈を加えることで、これまでの研究成果をまとめる作業を進めたいと考える。

Causes of Carryover

昨年度はcovid-19の影響を受け、予定していた調査を実施することができなかった。また、予定していた学会参加のための旅費等の支出もなかったため、残金が発生している。今年度は、主にこれまでのデータを整理して研究成果としてまとめることを予定しているが、可能であれば新しいデータを加えたい。そこで、データ整理に必要な文献の購入と情報処理関係の設備を補強するために残金を使用することを予定している。

  • Research Products

    (1 results)

All 2020

All Presentation (1 results)

  • [Presentation] 幼児は秘密を他者とどのように共有するか:幼稚園児を対象とした観察研究2020

    • Author(s)
      塚越奈美
    • Organizer
      日本心理学会第84回大会

URL: 

Published: 2021-12-27  

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