2016 Fiscal Year Annual Research Report
Development of the method for evaluation of lipid absorption and gut immunology by using the mesenteric lymph cannulated rat model.
Project/Area Number |
15K21037
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Research Institution | Shinshu University |
Principal Investigator |
前島 大輔 信州大学, 医学部, 特任講師 (20715130)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 腸間膜リンパ管 / カニュレーション / 免疫機能 |
Outline of Annual Research Achievements |
超高齢化社会の進行に伴い、国民の医療費削減および健康維持増進は大きな課題となっている。健やかで心豊かな社会の実現に向け、食生活の重要性を啓発する手段として食品機能表示制度のリニューアルが行われ、科学的根拠のある機能性食品の普及と利用促進に期待が高まっている。本研究では、脂質吸収経路であり腸管免疫細胞の輸送路でもある腸間膜リンパ管に焦点を当て、腸管における脂質吸収と免疫機能を評価する食品機能評価法の確立を目的とした。 本年度は投与した被験食の消化吸収を正確に評価するため、実験プロトコルを一部修正・変更を行った。実験動物(Wistar系雄性ラット)に人工呼吸器を接続し、麻酔下にて腸間膜リンパ管にカニューレを挿入後、経時的にリンパ液を回収した。リンパ液採取開始から1時間後に脂質(ココアバター)あるいは蒸留水を経口投与し、1時間ごとに4時間までリンパ液の回収を行った。得られたリンパ液の成分解析やフローサイトメーターによるリンパ球の解析を行い、脂質あるいは蒸留水の単回投与での比較検証を行った。 その結果、採取時間中リンパ球数やリンパ球のT細胞・B細胞比率に大きな変動は見られなかった。リンパ液量については、蒸留水では投与後1時間で微増する傾向を示し、脂質(ココアバター)では投与後3時間~4時間でリンパ液量の増加が見られた。サイトカイン濃度(IL-22)は、血しょう中よりも10倍程度高い濃度がリンパ液中に含まれていることが判明したが、その意味・意義づけについては更なる検討が必要である。
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Research Products
(1 results)