2015 Fiscal Year Research-status Report
SIRT7によるユビキチンシステム制御機構の解明およびSIRT7活性測定系の構築
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15K21238
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
KARIM MD・FAZLUL 熊本大学, 大学院生命科学研究部(医), 助教 (10746316)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | サーチュイン / SIRT7 / ユビキチン / DDB1 |
Outline of Annual Research Achievements |
申請者らは、NAD依存的な脱アセチル化酵素であるSIRT7が、脂質代謝に重要な核内受容体TR4のタンパク質安定性を制御することで、肝臓の脂質代謝を制御すること、また、SIRT7がDCAF1/DDB1/Cul4B E3ユビキチンリガーゼ複合体に結合し、TR4の分解を阻害することを見出した(Yoshizawa T, Karim MF. Cell Metabolism 2014)。本研究ではSIRT7がDCAF1/DDB1/Cul4B E3ユビキチンリガーゼ複合体を阻害する分子機構の解明を行った。 E3ユビキチン複合体の構成成分であるDCAF1、DDB1、Cul4Bタンパク質をin vitro transcription/translationの系で合成した後、Halo融合SIRT7を用いたプルダウンアッセイを行った。その結果、SIRT7がDDB1に直接結合することが判明した。DDB1はBPA、BPB、BPCの3つのドメインから形成されている。SIRT7がこれらドメインのいずれに結合するか、各ドメインからなるDDB1のdeletion mutant発現プラスミドを作製し、現在、プルダウンによる解析を実施中である。また、DDB1とSIRT7を293T細胞に発現させ、SIRT7がDDB1のアセチル化を脱アセチル化する可能性についても検討を行っている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
SIRT7がDDB1に結合することが判明した。おおむね順調に進展していると考えられる。
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Strategy for Future Research Activity |
DDB1のdeletion mutant発現プラスミドを作製し、DDB1のどの部分がSIRT7と結合するか、現在、プルダウンによる解析を実施中である。結合領域が判明すれば、SIRT7による脱アセチル化されるリシンの同定に結びつくことが期待される。
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Research Products
(2 results)