2018 Fiscal Year Annual Research Report
The effectiveness of a school based cognitive-behavioral intervention program aimed at mental health improvement of children: A controlled study
Project/Area Number |
15K21267
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
浦尾 悠子 千葉大学, 子どものこころの発達教育研究センター, 特任助教 (40583860)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 精神看護学 / 学校看護 / メンタルヘルス / 認知行動療法 / 予防教育 |
Outline of Annual Research Achievements |
【目的】本研究の目的は、子どものメンタルヘルスの諸問題を予防することを目指して小学校高学年児童向けに開発した、認知行動療法に基づく不安の予防教育プログラム「勇者の旅」を、日本国内の小学校において学校教員(担任教諭、養護教諭)が実施し、プログラム実施前後の子どもたちの変化をSCAS(スペンス児童不安尺度)およびオリジナルのアンケートを用いて評価することで、プログラムの効果および一般化可能性を明らかにすることであった。 【方法】文部科学省委託事業「子どもみんなプロジェクト」を通して、実践協力校を募集した。千葉県、鳥取県、京都府より希望のあった計30校にて「勇者の旅」プログラムの授業実践が行われた。授業実践に先立ち、夏季休業中に実践協力校の教員を対象とした指導者養成研修会を複数回開催した。その後、プログラム実施学級と非実施学級の設置を各学校に依頼した。2018年9月~2月にかけて、各学校のプログラム実施学級にて、1回45分×全10回の「勇者の旅」の授業が行われた。プログラム実施前後およびフォローアップ(1~3か月後)の計3回、プログラム実施学級および非実施学級において、SCASによる質問紙調査が行われた。質問紙調査のデータは、学校内でデータ入力され、個人情報を除いた形で千葉大学へ送付された。 【結果】実践希望のあった30校中、27校が本研究に参加した。プログラム実施学級(n=1622)と非実施学級(n=1123)のデータをITT解析した結果、プログラム実施学級児童の不安スコアは、プログラム後に非実施学級に比べ有意に低減しており、フォローアップ時にもその効果は持続していた。またアンケートの自由記載欄の回答から、日本の小学校における一般化可能性も確認された。
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