2015 Fiscal Year Research-status Report
番組構成のパターン化に基づいた映像制作支援ツールの開発に関する研究
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15K21340
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Research Institution | Mejiro University |
Principal Investigator |
西尾 典洋 目白大学, 社会学部, 専任講師 (30612072)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 番組構成パターン / テーマ展開パターン / 番組構成支援 / カメラワーク / 動画教材 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、映像制作の非専門家(以下、非専門家)が教育用映像コンテンツの制作を支援するために、番組構成パターンに着目し、その定義をおこなう。最終的には非専門家が、定義した番組構成パターンに基いた番組構成を考えられる支援システムを開発することが目的である。当該年度は下記の研究を進めた。 1.番組構成支援システムが支援の対象とする番組ジャンルは幅広くする計画である。そのためまずは既存の番組において番組の構成パターンを抽出することとした。そこで「バスケットボール」「剣道」のコーチング教材、「博物館の収蔵品を取り上げた動画ガイド、テレビ番組」や「10分程度の情報番組」の4種類を対象とし、80件の映像コンテンツを収集した。 2.収集した番組の内容構成や使われているカメラワーク等をコーディングシートを用いて書き起こし作業を行った。それらをカメラワーク、内容構成、演出方法、ナレーションやテロップ付きなどの表現方法の違いの4つの観点に分けて分析を行い、データベース化した。 3.2の成果を再構成し、番組の内容面と絵コンテ作成などカメラワークを検討する段階を支援策を検討した。その結果、①番組の構成において「導入」、「展開」、「結論」の各段階の構成要素において、どのような話題展開が考えられるかを泉子・K・メイナードによる「会話分析」のテーマ展開パターンを基本にして「番組構成支援集」を作成、②実際に番組を撮影する際にどのようなカメラワークで撮影するかを考える材料を提供する「カメラワークのレシピ集」の作成、③具体的な応用例の1つとして、バスケットボールを教える指導者が自ら教材コンテンツ作成をする際の支援を行うための「教材作成支援集」の作成を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
番組構成パターンの定義付けは計画通り進んでいる。さらに番組構成パターンに基づいて番組構成を考える作業を支援するための制作支援マニュアルを開発した。特に番組構成支援集で得た知見については1件を学会発表につなげることができた。また研究で得た知見を教員免許状更新講習や市民向けの講座において社会に還元するための講座についても次年度に開催することが決まっている。
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Strategy for Future Research Activity |
今後の研究の推進方策としては、本学と連携しているさいたま市、新宿区、東京都等の自治体やコンテンツ制作を支援しているNPO団体と動画制作に興味をもつ団体ともあらたに連携し、番組構成支援集の改良と評価実験を行っていく予定である。
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Causes of Carryover |
開発中の番組制作支援システムをWebアプリケーションあるいはタブレットPC等のアプリケーションとして開発することを検討している。そのため次年度に当初計画以上の予算がかかることが予想されるため本年度の支出を予定より削減した。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
アプリケーション開発のための人件費あるいは委託費として利用を予定
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Research Products
(1 results)