2018 Fiscal Year Research-status Report
吃音者における統合的アプローチの治療効果に関する研究
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15K21358
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Research Institution | Kitasato University |
Principal Investigator |
秦 若菜 北里大学, 医療衛生学部, 助教 (50448958)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 吃音 / リハビリテーション / リハビリテーション効果 |
Outline of Annual Research Achievements |
2017年7月、北里大学医学部・病院倫理委員会に承認を得た後同年9月から参加者のリクルートを開始した。2018年3月現在、50名の同意を得た。各参加者の初回評価を実施し、基本情報の収集を行った。リハビリテーションが継続された参加者については中間評価及び、最終評価を実施した。中間評価を実施した参加者のうち2例について統合的アプローチ開始前と3回実施後の文章音読時間を比較し、吃音 ・ クラタリング世界合同会議(2018.7.13-16)にて演題発表を行った。音声は音響分析ソフトにて音声波形と広帯域スペクトログラムを用い、①音読部分②症状部分③休止部分(文節間の無音区間、文間の無音区間)の所要時間を計測した。治療開始前の吃頻度は症例1が7.7%、症例2が40.4%で、両例とも3回実施後には吃音症状が消失した。音読速度に変化はないが、休止回数が減少し、流暢性が促進された。また、文節間平均休止時間の短縮し、文間平均休止時間が延長した。 その後、解析症例数を13例に増やし、多くの症例において、発話全体に占める症状時間率が減少し、休止回数が減少、文間平均休止時間が短縮することを確認した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
2016年度は研究の実施にあたって、研究手続きに関しての関係部署内での調整や話し合い、倫理審査申請書の作成に多くの時間を費やしたため、研究の進度に若干の遅れが生じた。従って、2016年度に計画していた内容を2017年度に実施した。そのため、当初2017年度に実施予定であった内容の一部を2018年度に実施することとした。これにより、2017年度分の費用が2018年度に繰り越された。
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Strategy for Future Research Activity |
2019年度の予定は以下の通りである。①参加者のリクルートの継続 ②初回評価のデータ解析 ③中間評価のデータ解析 ④最終評価のデータ解析 ⑤統計学的解析・検討:統計学的解析はリハビリテーション実施後の吃症状を主要アウトカム評価項目として、リハビリテーション実施前後の吃頻度および吃症状持続時間を比較し、リハビリテーションの有効性を検討する。また、副次アウトカム評価項目を①治療効果に影響を及ぼす因子の推定 ②治療過程中評価からの予後予測 の2点とする。
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Causes of Carryover |
次年度使用額が生じた理由:研究開始当初(2016年)の参加者リクルートの開始の遅れにより、計画より半年から1年程度研究の進行が遅れたため、当初2018年度に実施予定であった内容の一部を2019年度に実施することとした。これにより、2018年度分の費用を2019年度に繰り越すこととした。 使用計画:物品費として、検査データおよび音声データ保存のための外部記憶媒体(USBメモリー)、その他文房具等消耗品を購入予定である。旅費として、学会発表および調査のために使用予定である。人件費・謝金として、主に音声データの解析に関わる人件費を支出する予定である。
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Research Products
(1 results)