2018 Fiscal Year Research-status Report
アフガニスタン近代改革運動とインド・ムスリム知的ネットワークの相互連関とその動態
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15K21374
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Research Institution | Sophia University |
Principal Investigator |
登利谷 正人 上智大学, グローバル・スタディーズ研究科, 研究員 (90711755)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | アフガニスタン / インド・ムスリム / ウルドゥー語 / パシュトゥーン / 英領インド |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度はこれまでに収集した一次資料の分析を進めるとともに、研究成果の報告や執筆活動を実施した。まず、5月13日に日本中東学会第34回大会において、最も著名なインド・ムスリム知識人の一人であるムハンマド・イクバールが、1928年~29年のアフガニスタン内乱に対して、どのような支援活動を実施したのかという点について、ウルドゥー語新聞資料の分析を通じて検討した結果を報告した。さらに、1月26日には上智大学大学院グローバル・スタディーズ研究科主催のワークショップ 「南アジアのムスリム知識層による社会宗教改革とその展開-教育活動と広域的ネットワークに着目して」を企画し、自らの研究成果についても、「アフガニスタンにおけるインド・ムスリム知識人の活動と人的交流」という題目にて報告を行った。上記の二つの報告においては、20世紀初頭のインド・ムスリム知識層がアフガニスタンとどのような交流を有していたのか、という点についてウルドゥー語一次資料を用いて分析を実施した。 また、2月17日には大東文化大学において「パュトゥーンの言語・文学をめぐる諸状況-言語政策の変遷と文人交流-」というタイトルで報告を行い、アフガニスタン・パキスタンの両国間におけるパシュトゥーン知識層の人的交流を中心とした有機的なつながりと、国民国家形成における重要な問題である言語政策の変遷と動態について議論をおこなった。 さらに、これまでの研究成果の一部を著作として刊行するべく、成果のとりまとめと執筆を実施した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
研究活動や研究成果の発表については概ね順調に進展したが、研究成果を著書の形で公表するための執筆活動の想定以上の時間がかかってしまったため、著書の公刊に至らなかったため。
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Strategy for Future Research Activity |
これまでの研究成果の一部を著書の形で公刊するべく、現在執筆作業を進めており、2019年度内に刊行する予定である。
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Causes of Carryover |
研究成果公開のため著書を刊行予定であったが、執筆作業が想定より遅れてしまったたため、助成金に次年度使用額が生じた。次年度に速やかに刊行するべく執筆作業を実施したたため、助成金を研究成果公開のために使用する計画である。
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Research Products
(4 results)