2017 Fiscal Year Annual Research Report
Implementation of optimal test method and bi-directional e-learning system
Project/Area Number |
15K21379
|
Research Institution | Chuo University |
Principal Investigator |
作村 建紀 中央大学, 理工学部, 助教 (50735389)
|
Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
|
Keywords | 適応型試験 / 能力バイアス / 能力評価モデル / 項目特性 / 項目反応理論 |
Outline of Annual Research Achievements |
コンピュータをベースとしたオンライン型の適応型試験において,能力評価モデルの違いによる能力推定精度の良否を明らかにするために,項目が保存されているデータベースの項目の充実度と,出題時の項目選択法の両方の観点から,推定量のバイアスを評価したこれまでの研究で,EM-Type IRTを用いた項目データベースそのものの推定も同時に行う場合のバイアス補正の必要性が明らかになった.今年度では,前年度で得た知見をもとに,能力評価を学力試験のような対象から派生させ,スポーツや映画評価の嗜好などへの拡張を行った.具体的には,野球の打者および投手の対戦データをもとに,打者と投手の能力を同時に評価することで,従来の打者の打率や投手の防御率などの指標よりもより詳細な能力の解釈を可能とした.本研究では,従来の項目反応理論での対象としての項目を投手に対応させており,投手の項目特性の評価による能力評価への影響も定量的に解釈される.この一連の研究により,被験者と項目という2者の関係は,相互に入れ替え可能であることの一例であり,EM-Type IRTでの双方向e-learningシステムの前提条件を支持する結果を得た.この成果は,国内ジャーナルに論文として発表した.また,能力バイアスの発生を考慮した,新たなIRTモデルの考案の足がかりとして,ベイズ統計の知見を取り入れた研究を行い,リスク評価の観点から推定精度を調査した.この成果は国内会議にて発表を行った.さらに,前年度までに得られたバイアス補正技術の派生研究として,室内の複数センサーの情報から室内位置をバイアスを考慮して特定する技術の開発を行った.この成果は,国際ジャーナルに論文として発表した.同じく,ガンマ分布のパラメータ推定におけるバイアス補正の研究を行った.この成果は,国際会議で発表した.今年度の研究費は,主に上記の研究を遂行するための研究調査および書籍などの購入に充てられた.
|
Research Products
(9 results)