2016 Fiscal Year Annual Research Report
Basic analysis of antibacterial photodynamic therapy using periodontal pathogenic bacterium uptake pigment
Project/Area Number |
15K21454
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Research Institution | Kanagawa Dental College |
Principal Investigator |
吉田 彩佳 神奈川歯科大学, 大学院歯学研究科, 特別研究員 (00609414)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 青色光 / Porphyromonas gingicalis / 抗菌光線力学療法 |
Outline of Annual Research Achievements |
近年,抗菌光線力学療法 (aPDT) が歯周病治療へ応用され注目を集めている。現在の aPDT は標的細菌を染色,光照射によって生じる活性酸素種を利用した方法である。しかし,従来型 aPDT は開業医の臨床報告が主であり,詳細な殺菌メカニズムや安全性に対する基礎的研究はほとんどない。加えて歯周病に対する aPDT の治療ガイドラインの設定にも至っておらず,早急に aPDT による殺菌メカニズムの解明と宿主細胞への影響が認められない方法の開発が急務であるため,本研究課題を遂行するために平成27年度の研究に加え,下記の研究を行った。 本年は,活性酸素種が励起する色素がPorpyromonas gingivalis (P. gingivalis) に存在するポルフィリン様物質であること,この菌体内ポルフィリンは菌量依存的に増加することを確認した。さらに、青色光照射を P. gingivalis にすることで CFUs が照射エネルギーに依存して抑制されることを確認した。 この殺菌メカニズムは青色光に励起された活性酸素種が DNA を酸化し細菌の増殖抑制を引き起こしていることを確認した。以上の結果を元に論文を執筆投稿中である。 P. gingivalis に対する青色光照射は細菌体内に存在する色素を励起し,活性酸素種を誘導 DNAを酸化し細菌増殖を抑制することが判明した。これまで,aPDT は染色に用いられる色素励起による詳細なメカニズム不明だったが,今回の検討にて,菌体内に存在する色素が励起され活性酸素種を産生,DNAを酸化障害するメカニズムの解明に至った。さらに,本邦は外部色素を用いないため従来型 aPDT と比較し,宿主細胞への影響が少ないことが示唆されることから,今後,菌体内色素を用いた aPDT の応用は宿主に対する弊害が少ない新たな治療法の確立につながることが示唆された。
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Research Products
(9 results)
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[Presentation] Antibacterial Activity of Infrared Free Electron Laser on Cariogenic Bacteria2017
Author(s)
Toyama T, Fujioka J, Koyata Y, Sakuma T, Watanabe K, Sasaki H, Yoshino F, Yoshida A, Tsukiyama K, Hamada N
Organizer
95th General session & Exhibition of the IADR, 46th Annual meeting of the AADR and 41th Annual meeting of the CADR
Place of Presentation
San Francisco, CA, USA
Year and Date
2017-03-22 – 2017-03-25
Int'l Joint Research
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