2015 Fiscal Year Research-status Report
良質な医療の提供に向けた電磁環境の評価と通信機器と医療機器の両立性に関する研究
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15K21461
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| Research Institution | Tokyo Health Care University |
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Principal Investigator |
石田 開 東京医療保健大学, 医療保健学部, 助教 (40745105)
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| Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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| Keywords | 電磁環境 / 無線通信 / 医療機器 / 高速電力線搬送通信 / 無線LAN |
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| Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、良質な医療の提供を可能にするため、電磁環境面からの安全性および医療機器との電磁両立性の確保について総合的に検討することを目的とする。平成27年度は以下の成果を得た。
○高速電力線搬送通信（PLC）の医療への安全な導入のためのエビデンスの提供に向けた検証:医療現場におけるPLCの使用の可否を検証するため、PLCから発生する電源重畳雑音および放射電磁雑音のレベルおよび周波数成分を、様々な条件下において測定した。また、PLC使用による医療機器への影響の検証を実施し、超音波診断装置への電源歪みによるモニタへの雑音混入を確認した。本成果は、学術誌（医療機器学）への論文掲載および学会・研究会において報告した。
○病院内における無線LAN機器の持ち込み調査:大学病院における無線LANの使用状況の調査を実施した。その結果、患者や医療従事者などが持ち込んだものと考えられる無線LAN機器（タブレットPC、モバイルルータ、携帯型ゲーム機など）も少なからず確認された。現状では無線LANの空きチャネルも少ないことから、持ち込み機器に対する対応が望まれると考えられた。本結果は、第44回日本医療福祉設備学会にて報告した。
○病院内外来波の総合的検討:前年度より実施していた、大学病院の新病院開院前後における電磁環境の変化について、総合的に分析をおこなった。本研究では、開院前後により患者持ち込み機器、システム運用に伴う通信機器の増加による電波の増大、また、機器の搬入や人の出入りによる携帯電話基地局強度の低下を確認した。本成果は、英文誌（Journal of Medical Systems）への掲載および国際学会を含む幾つかの学会において報告した。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
計画した内、PLCに関する研究および、一部の医療機関における電磁環境の測定研究については一定の成果を得ることができた。一方で、PLCの医療機器への影響調査については対象とする機器を増やす必要がある。また、医療機関内の電磁環境計測についても、他の医療機関での実施が必要である。
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| Strategy for Future Research Activity |
PLCに関する研究については、対象とする医療機器の数を増やし検証実験を実施する。また、必要に応じて他の電磁ノイズ源による干渉調査や、実際の医療機関における環境下において、検証実験を実施する。医療機関内の電磁環境計測については、建て替えを予定している医療機関に研究実施の内容を依頼中であり、本年度に旧病院と新病院での建物構造や老朽化による外来波の到達程度や建物の内部で発生する電波の影響について検討をおこなう。
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| Causes of Carryover |
当該年度に予定していたPLC通信信号による医療機器への影響調査の技術料が、当初予定していた金額よりも安く済んだため。
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| Expenditure Plan for Carryover Budget |
PLC通信信号による医療機器への影響調査は、次年度以降も継続して実施する予定のため、その費用に繰り越して使用することとする。
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Research Products
(12 results)
