2016 Fiscal Year Research-status Report
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15K21462
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Research Institution | 防衛大学校(総合教育学群、人文社会科学群、応用科学群、電気情報学群及びシステム工学群) |
Principal Investigator |
三村 昌司 防衛大学校(総合教育学群、人文社会科学群、応用科学群、電気情報学群及びシステム工, 人文社会科学群, 准教授 (40525929)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 議会 / 議事 / 明治維新 |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度は、明治0年代における議事の事例を考察する史料として、新潟県柏崎市立図書館に郡中議事者という役職に関する史料群があることが判明したため、史料調査を行った。調査対象となったのは芋川区有文書・岡村康久氏所蔵文書で、特に後者については、郡中議事者を勤めていた明治2~3年前後の時期の『御用留』が含まれていることがわかるなどの成果があった。 関連文献及び新潟県及び同県内自治体史の調査も行った。今年度は近世から明治初頭における新潟県域における支配体制についてと、さらにその政治史的動向を調査した。具体的には『新潟県史』近世編・『小千谷市史』・『栃尾市史』などの調査を行なった。特に栃尾郷で、郡中議事者に任命された金内嘉十郎が、明治2~3年において議事者としてどのように行動していたかについての知見を得た。 柏崎県郡中議事者も含め、これまで蓄積した事例を近世近代移行期研究のなかに位置づけるべく、明治維新期の研究文献の調査と分析も進めた。本研究の意義である「日本における政治的主体の形成」という観点に沿うよう、(a)比較史的観点からの日本以外の研究、(b)通史的観点からの日本前近代史研究、についても引き続き集約し、史料分析の総合的な位置づけの準備作業を継続して行った。特に(a)については、2016年7月23日に行われた「近世イギリス史研究会特別例会」において、青木康『イギリス近世・近代史と議会制統治』の書評会コメントを行った。 また、韓国済州大学校で開催された韓国歴史問題研究所・アジア民衆史研究会主催第16回韓日民衆史共同ワークショップにおいて、「日本における近世近代移行期研究と民主主義」というタイトルの報告を行った。この報告では、特に本研究に関する研究史の整理を中心に行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
特に問題なく進行しているため。
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Strategy for Future Research Activity |
基本的に予定通り進める予定である。研究成果は、明治維新史学会大会において研究報告を行うことにより、広く共有することとする。
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Causes of Carryover |
研究図書の購入が予定より若干少なかった。理由としては、新たに柏崎市への資料調査とその分析を計画に取り入れたため、その分本研究の長期的位置づけを行うための幕末維新期以外の日本史に関する調査に、及ばなかった部分があった。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
今年度調査が及ばない部分のあった幕末維新期以外の日本史に関する研究図書の購入に充てる。
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Research Products
(2 results)
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[Presentation] コメント2016
Author(s)
三村昌司
Organizer
近世イギリス史研究会・イギリス革命史研究会
Place of Presentation
明治学院大学白金キャンパス
Year and Date
2016-07-23