2017 Fiscal Year Research-status Report
fMRIを用いた児童におけるスポーツ経験と社会性発達の関連性
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15K21464
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Research Institution | Juntendo University |
Principal Investigator |
川田 裕次郎 順天堂大学, スポーツ健康科学研究科, 助教 (40623921)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 社会性 / マインド・リーディング / 共感性 / 心の理論 / 児童 / スポーツ / fMRI / 神経心理学 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成29年度は、作成した児童版のマインド・リーディング(他者の気持ちを理解する能力)を測定するテストを用いて、児童が他者の気持ちを理解しようとするときの脳活動を明らかにした。 具体的な進捗状況としては、予備実験を繰り返して、児童を対象に行っても時間と課題の難易度において無理のない実験プロトコールの作成を進めた。予備実験の実施で出てきた課題に対応する形で修正を加えて本実験を行う準備を整えた。課題は、先の研究で作成した児童版のマインド・リーディングを測定するテスト(人の目の部分の表情の写真を呈示して、その写真の人物の心理状態を4つの選択肢から選び、正答数を算出して測定するテスト)である。このテストを児童対象にfunctional Magnetic Resonance Imaging(fMRI)中で実施してもらいテスト実施中のBOLD(Blood Oxygenation Level Dependent)信号を記録してマインド・リーディングに関連する脳部位を特定するものである。この手続きによって児童のマインド・リーディングを行っている時の脳活動が明らかとなり、子どもの社会性の発達に関連する脳部位を解明することに寄与できる。 今年度の主な学術的な成果としては、マインド・リーディングの測定方法について国内外の文献のレビューを行った。マインド・リーディングを測定する手法の発展と国外で作成されたマインド・リーディングを測定するテストを日本人に適用する際の限界について英文論文としてまとめた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
実施予定であったfMRI実験の予備実験と被験者の確保に想定以上の時間がかかった。そのため、進捗状況としては、やや遅れている状況である。この点については、既に対応を行っており、平成30年度中に実施できる予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
今後の研究推進方策としては、予定していたfunctional Magnetic Resonance Imaging(fMRI)を用いた実験を実施していく。実験の結果が得られ次第、国内外の学術学会で発表と論文化を行い広く社会に公表していく。
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Causes of Carryover |
実施予定であったfMRI実験の予備実験と被験者の確保に想定以上の時間がかかったため、残りの実験については平成30年度中に実施予定である。その際の、被験者への謝礼として支出予定である。
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