2016 Fiscal Year Annual Research Report
Identification and validation of gastric cancer genes
Project/Area Number |
15K21470
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
武田 はるな 金沢大学, がん進展制御研究所, 助教 (80647975)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | がん / 遺伝子 / 挿入変異誘発法 |
Outline of Annual Research Achievements |
これまでの研究において、がん形成に関与する遺伝子のスクリーニングをマウス生体内で行い、900以上もの候補遺伝子を同定してきた。その中で、ヒトの大腸がんにおいても変異のあるがん抑制候補遺伝子に着目し、CRISPRシステムを用いたがん化能検証実験を行うことを目的として研究を行っている。本年度は、マウス消化管上皮由来のオルガノイドへの遺伝子導入方法の条件検討を行い、がん化能検証を行うための実験系の確立を行った。 マウス消化管上皮細胞を単離し、オルガノイド培養系を立ち上げた。これらの細胞へオリゴRNAやプラスミドDNAの細胞への導入を行うために、リポフェクション法、エレクトロポレーション法、トランスポゾンベクターを用いた方法、レンチウイルスを用いた方法などを試した結果、効率よく細胞に核酸を導入するには、トランスポゾンベクターを用いる方法、又はレンチウイルスを用いる方法が効率がよいという結果を得た。 次に、CRISPRシステムを細胞を導入するために、これらの方法を用いてCas9ヌクレースを恒常的に発現する細胞を樹立した。さらにがん抑制候補遺伝子を標的とするgRNA配列のライブラリーを作成するために、公開されているgRNA配列を参考にして、30種類のgRNA配列をもつプラスミドのライブラリーを構築し、これらのレンチウイルスを作成した。今後はgRNAレンチウイルスをCas9発現細胞へ導入し、候補遺伝子のノックアウト細胞を作成し、最終的には生体マウスに移植してがん化機能の検証を行う予定である。
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