2017 Fiscal Year Annual Research Report
Theoretical Analysis of Marine Products Trade Including Modern Properties
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15K21547
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| Research Institution | Senshu University |
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Principal Investigator |
小川 健 専修大学, 経済学部, 准教授 (10622201)
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2015-04-01 – 2018-03-31
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| Keywords | 再生可能資源 / 水産物貿易 / 一般均衡分析 / 近経貿易理論 / 産地による選好 / 譲渡不能な漁獲枠 / シェーファー型 / 天然漁獲と養殖 |
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| Outline of Annual Research Achievements |
まず注目したのが産地による選好の消費者における異質性である。比較優位など伝統的な貿易理論の多くで各産業の商品は概ね同一として理論では想定をかけることが多く、産地・水域等による違いを入れるなら(多数種を中心とした)産業内貿易の枠組みで議論することが多かった。しかし、日中の鰻や日韓の太刀魚等、類似の財でも消費者には異なる商品と認識し、異なる価格が付くものも多いものの、鍵になる判断指標で2-3種、とかの場合にはよりそれに合った理論が必要になる。まずは(鰻では合わないが)各国保有の資源を中心にそうした議論をまとめ、国内で選好が割れる場合としての貿易を著書内収録論文に入れ、類似魚種同士の話も含めて報告した。
次に注目したのが「譲渡不能な漁獲枠」である。地球環境問題と異なり、資源の世界では漁獲枠の譲渡は「国境内」が殆どで「国境を越えた」自由な漁獲枠の売買は(先駆的と言われる大西洋の鮪鰹類の管理団体ICCATでさえ)合意後には実行できていない。しかし、譲渡不能な漁獲枠の各国配分はその妥当性の前提が崩壊することが(漁業の研究ではあまり多くない一般均衡分析を中心にした研究を利用することにより、一般均衡の性質からは比較的容易に導出可能な形で)明らかになり、国別の譲渡不能な漁獲枠は妥当性を失った。本研究では既存の共有資源モデルに近い形と、より包括的に魚価を気にする国際共通市場さえ成立すればというかなりの頑健性を持った一般形とでディスカッションペーパー等を出した。
それから、既存の研究の中でこの手の枠組みのハンドブック的な整理が十分でないと判断し、本研究ではそうしたハンドブック的な整理を行って無査読論文として出し、それをより図的に分かり易くした形での広報的な業績も用意した。
最後に、既存の研究で主に見られたシェーファー型漁獲関数は現代の養殖中心の世界で妥当性を見だすための条件を検討し、学会報告した。
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| Remarks |
更新・反映は若干遅れることがあります。
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