2015 Fiscal Year Research-status Report
恋愛内で問題となる強い束縛に関する基礎的・応用的研究
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15K21556
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Research Institution | Seinan Gakuin University |
Principal Investigator |
片岡 祥 西南学院大学, 公私立大学の部局等, 助手 (40643094)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 恋愛 / 束縛 / デートDV / 被害認知 / ラブスタイル |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、強度の弱い束縛は恋愛関係を良好にし、強い束縛は関係や個人に悪影響となることを明らかにすることと、良好な影響を及ぼす程度の束縛と、問題となる束縛の強度の境目(カットオフポイント)をみいだすことで、問題となる束縛が生じた関係のアセスメントのための基礎的な知見をえることをめざすものである。 研究目的達成のための第1歩として、恋愛関係内で生じる弱い束縛と強い束縛を測定する尺度の開発を行った。既存の研究と自由記述より集めた項目を用いて、青年期・成人期の男女約400人に回答してもらった。強度を測定するために、それぞれの項目についてどの程度束縛と感じるかについて回答してもらった。得られたデータを項目反応理論を用いた分析から弱い束縛と強い束縛を測定するあわせて20項目からなる尺度を開発した。そして、ラブスタイルとの関連を検討し、一定の妥当性を有していることを確認した。結果をまとめると、以下のとおりである。①弱い強度の束縛項目では、遊びのスタイルとされるルダスや社会的な地位を重んじるプラグマは束縛と感じる。②強い強度の項目はほとんどのスタイルが束縛と感じる。③ただし、献身的なスタイルであるアガペについては弱い束縛も強い束縛も束縛と感じない。 今後はカップル調査を行い、束縛の程度が個人や恋愛関係に及ぼす影響を検討する。そして、得られた結果を元に悪影響となる束縛強度の境目を特定する。これらの結果を元に、恋愛関係内で生じる束縛のアセスメントについて考案していきたいと考えている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の予定通り、精度の高い束縛の強度を測定する尺度を開発することができ、今後の研究への道筋を作ることができた。この結果は2015年度第76回九州心理学会で発表した。
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Strategy for Future Research Activity |
2015年度に開発した束縛を測定する尺度を用い、2016年度はカップル調査を行う。6月~7月をめどに可能な限りデータ収集を行い、分析にとりかかる。また、2015年度に収集したデータは論文の草稿が完成しており、投稿間近である。今後も順調なペースを保ったまま研究を行っていきたい。
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Causes of Carryover |
パネル調査にかかる費用が大きいことが予想されたため、消耗品の購入を控えて助成金を使用した結果、次年度使用額が生じた。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
カップルを対象に調査を行う。所属大学と出身大学で対象者を募る。調査はカップル100組200名を予定している。参加者には縦断調査の回数に応じて謝金を用意する。調査内容は開発した束縛尺度と個人特性及び関係性の状態を測定する質問紙を用い、カップルの組み合わせの観点から検討を行う予定である。また、得られた成果を元に、今年度は2度学会発表を行う予定である。
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Research Products
(1 results)