2016 Fiscal Year Research-status Report
恋愛内で問題となる強い束縛に関する基礎的・応用的研究
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15K21556
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Research Institution | Seinan Gakuin University |
Principal Investigator |
片岡 祥 西南学院大学, 公私立大学の部局等, 実験助手 (40643094)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 弱い束縛 / 強い束縛 / 被束縛感 / 関係維持行動 / ラブスタイル / 恋愛関係 / デートDV |
Outline of Annual Research Achievements |
平成28年度は「恋愛内で問題となる強い束縛に関する基礎的・応用的研究」の2年目であることから、平成27年度に得た知見の国内外への研究成果の公表と、それらの知見をふまえた上で新たに一般の人たちを対象としたデータ収集及び分析を並行して行った。 国内外への研究成果の公表としては、ICP2016(The 31st International Congress of Psychology;第31回国際心理学会議)にて学会発表を行った。そして、論文化にこぎつけることができ、現在投稿中である。 平成27年度に行った研究から、「弱い束縛行動」と「強い束縛行動」を測定することができる尺度を開発した。この尺度を用いて新規にWeb調査を行い、恋愛関係内で生じる「弱い束縛行動」と「強い束縛行動」が関係性に及ぼす影響について分析を行っている。先行研究のレビューより、強い束縛行動を受けることは被束縛感を増大させることから恋愛関係に悪影響を及ぼし、弱い束縛行動は被束縛感が生じにくいことから関係維持に貢献するという仮説を立てた。さらにこれらの仮説より、第3の仮説として、もしも強い束縛行動を受けていたとしても弱い束縛行動も生じている場合は効果が相殺されて恋愛関係に影響がないという仮説も立てた。現在までの分析より、強い束縛行動は恋愛関係に悪影響を及ぼすものの、弱い束縛行動は関係維持に貢献するという結果を得ている。今後は詳細な分析を行い今年度の学会で発表を行い、今年度中に論文として採択されることを目指して取り組んでいる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
「弱い束縛」と「強い束縛」を測定することができる尺度の開発と信頼性妥当性の検討及び論文化に時間がかかったこともあり、当初の予定よりやや遅れが生じていた。そこで、当初予定していたカップル調査を取りやめて個人を対象とした調査を行うことで対応することとした。その甲斐もあり、現在は概ね順調に進行しているといえる。
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Strategy for Future Research Activity |
平成29年度は「恋愛内で問題となる強い束縛に関する基礎的・応用的研究」の最終年度であることから、現在収集したデータをまとめ、研究成果を発表していく集大成の年である。「弱い束縛」と「強い束縛」が恋愛関係に及ぼす影響に関する知見の集約を行い、恋愛関係内で問題となる束縛のアセスメントについて考案していく予定である。
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Causes of Carryover |
当初予定していたカップル調査を個人調査に変更したため、使用額に繰り越しが生じた。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
次年度は3年計画の最終年となる。研究成果を学会や公的機関などで公表するための旅費や通信費に組み込んで使用ことにしている。
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Research Products
(1 results)