2015 Fiscal Year Research-status Report
肺炎クラミジアに利用されるマクロファージの分化と脂質代謝のメカニズムを解明する
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15K21562
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Research Institution | Fukuoka University |
Principal Investigator |
伊藤 竜太 福岡大学, 医学部, 助教 (70403920)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | クラミジア / マクロファージ / スカベンジャー受容体 |
Outline of Annual Research Achievements |
肺炎クラミジアは動脈硬化に関連することが明らかになりつつあるが,そのポイントはマクロファージへの感染によって酸化LDL取り込みを亢進させ,泡沫細胞に変化させて動脈内壁に沈着させる点にある.したがってまず,肺炎クラミジア感染によるマクロファージの泡沫細胞化について,その鍵となる脂質取り込みの活性化を検証した.肺炎クラミジアを感染させたマウス骨髄由来マクロファージに対し,脂質取り込みに関連するスカベンジャー受容体を対象にリアルタイムPCRを行なったところ,class A スカベンジャー受容体の発現が著しく亢進することが明らかとなった.特に発現の高いclass A スカベンジャー受容体MARCOに関し,現在その発現メカニズムを解明中である. 次に,肺炎クラミジア感染後のマクロファージ活性化について検証した.これまで肺炎クラミジア感染後のマウス骨髄由来マクロファージにおいて,M2マクロファージの指標となるArginase-1の発現亢進を確認しているが,今年度はM2マクロファージへの分化を担うとされるLysosomal Acid Lipase (LAL) について発現等を検証した.LALはmRNAレベルでは殆ど発現に変化は見られなかったものの,タンパク質レベルでは肺炎クラミジア感染に伴う増加が認められた.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究課題は大きく2つのテーマを設定しているが,どちらも意義のある進展が認められるため.
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Strategy for Future Research Activity |
これまでの研究成果により,本研究課題の鍵と思われる分子が明らかになりつつある.今後はこれらの分子に焦点を絞り,その機能メカニズムを分子レベルで解析していきたい.
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