2017 Fiscal Year Annual Research Report
Fate prediction and environmental monitoring and of agricultural chemicals in aquatic environment
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15K21643
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| Research Institution | National Institute of Health Sciences |
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Principal Investigator |
小林 憲弘 国立医薬品食品衛生研究所, 生活衛生化学部, 室長 (10450660)
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| Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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| Keywords | 農薬 / 水環境 / 動態 / シミュレーション / 分析 / モニタリング |
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| Outline of Annual Research Achievements |
環境水中に流入した農薬が，流域内を移動する過程を予測可能な化学物質運命予測モデルを構築し，構築したモデルを用いて環境動態シミュレーションを行った。シミュレーションは，淡水域での移流・拡散過程および対象物質の物性を考慮し，下流域での各農薬濃度を3次元的に予測するとともに，流入地点から下流への残存率を推定した。
平成29年度は，本モデルを水道水中農薬の検査計画の策定に利用可能なものとするために，上記の化学物質運命予測モデルに用いる物理・化学的パラメータの感度解析を行い，モデルの予測性能に与える影響の大きいパラメータを明らかにするとともに，モデルの計算条件やパラメータをより予測性の高い値に修正した。
また，シミュレーションによって検出可能性が高いと予測された上位176農薬程度を，環境水モニタリングの対象物質として選定し，ガスクロマトグラフ-質量分析計（GC/MS）を用いた一斉分析により，これらの農薬を測定するための分析法の分析条件について検討を行った。クロマトグラムにおけるピークの検出・形状，検量線の直線性，データの再現性を検証し，対象物質を一斉分析可能な分析条件を作成した。
さらに，最適化された分析条件を用いて環境水中の対象農薬のモニタリングを行った。農薬モニタリングにおいては，日本全国の水道事業体，衛生研究所および登録検査機関に協力を依頼し，各事業体における水道原水取水口で採取した水道原水および浄水中の農薬を分析した。75試料の農薬モニタリングによって，30農薬が検出され，水質管理目標設定項目における測定対象農薬リストに掲載されていない農薬類も多数検出された。これらの農薬の情報を学会・論文発表等を通じて，これらの農薬のモニタリングの必要性について日本全国の水道事業者等に周知した。
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