2017 Fiscal Year Annual Research Report
Variations in the East Asian summer monsoon for the last 400 ky based on foraminiferal Mg/Ca and oxygen isotope in the northern East China Sea
Project/Area Number |
15K21656
|
Research Institution | National Museum of Nature and Science, Tokyo |
Principal Investigator |
久保田 好美 独立行政法人国立科学博物館, 地学研究部, 研究員 (80710946)
|
Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
|
Keywords | 東アジア夏季モンスーン / 有孔虫 / 軌道要素 / 東シナ海 / IODP |
Outline of Annual Research Achievements |
東アジア地域に初夏の雨をもたらす気候システムである東アジア夏季モンスーンについて,数万年~数十万年の時間オーダーでは夏季モンスーンの降水量は日射量(2.3万年の周期)の強制力に線形に応答するという考えが広く受け入れられてきた.しかし,最近の研究からは,過去1万年間については日射量と東アジア夏季モンスーンとの関係がはっきりしないことが示唆されている.本研究では,過去40万年間について,東シナ海の堆積物を用いて、浮遊性有孔虫のマグネシウム・カルシウム比(Mg/Ca)および酸素同位体比(共同研究者)を分析し、中国の長江の河川流出量から東アジア夏季モンスーン変動を明らかにする。 Mg/Caは水温の関節指標である。Mg/Ca分析から求めらた過去40万年間の表層水温(SST)と酸素同位体比は、10万年、4.1万年、2.3万年の軌道要素の周期を示した。また、Mg/Caおよび酸素同位体比から求められる海水の酸素同位体比は、塩分の指標として用いることができる。東シナ海の海水の酸素同位体比を求めるため、全球的な成分を補正すると、東シナ海の海水の酸素同位体比には2.3万年の軌道要素成分が強く残らなかった。これは、これまでの鍾乳石の酸素同位体比から主張されている東アジア夏季モンスーンには2.3万年周期が強く出るという結果とは異なるものであり、東アジア夏季モンスーンが、日射量に直接応答するというよりも氷床量や二酸化炭素濃度にも影響を受けることを示唆する(Clemens, Kubota et al., in review).
|
Research Products
(10 results)
-
-
-
-
-
-
-
-
-
[Presentation] Intermitted Occurrence of Millennial-scale Variability of East Asian Summer Monsoon before 1.45 Ma based on the High-resolution Br Record of the Japan Sea Sediments, Paleoclimate variability in the Indo-Pacific region2017
Author(s)
Tada, R., A. Seki, M. Ikeda, T. Irino, K. Ikehara, A. Karasuda, S. Sugisaki, T. Sagawa, T. Itaki, Y. Kubota, M. Murayama, S. Lu, R. W. Murray, C. A Alvarez Zarikian and IODP Exp. 346 Scientists
Organizer
American Geophysical Union fall meeting 2017
Int'l Joint Research
-