2015 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
15K21706
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
金子 雅幸 広島大学, 医歯薬保健学研究院(医), 准教授 (10322827)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
保住 功 岐阜薬科大学, 薬学部, 教授 (20242430)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | ユビキチンリガーゼ / RNF182 / アルツハイマー病 / オートファジー / ライソゾーム / 神経細胞 / CRISPR / ノックアウトマウス |
Outline of Annual Research Achievements |
これまでに我々は、ヒトにおける膜貫通型ユビキチンリガーゼを新規に37種類同定した。さらに、ヒト・マウス組織を用いた発現解析により、中枢特異的な発現パターンを示すRNF182を見いだした。RNF182はアルツハイマー病において発現が増加することが報告されている。RNF182は小胞体や後期エンドソームおよびライソゾームに局在していたが、ショットガンプロテオーム解析により、RNF182結合タンパク質としてライソゾームタンパク質LAPTM4Aを同定した。つぎに、RNF182によるLAPTM4Aのユビキチン化様式について検討したところ、RNF182はK48とK63を介するユビキチン鎖を形成することが判明した。また、LAPTM4Aはそのファミリータンパク質であるLAPTM4Bと結合し、LAPTM4Bは、オートファジー経路においてオートファゴソームとライソゾームの融合に関連することが報告されていることから、つぎにRNF182のオートファジー経路への関与を検討した。神経芽細胞腫SK-N-MCにおいてRNF182をノックダウンすると、LC3-IIが増大した。また、オートファジーの基質タンパク質であるp62が増加したことから、RNF182の発現低下により、オートファジーによるタンパク質分解過程が抑制されることが判明した。以上の結果より、RNF182は、LAPTMファミリーのユビキチン化を介してオートファジーの活性を制御している可能性が考えられる。アルツハイマー病との関連性明らかにするため、RNF182のノックアウトマウスをCRISPR/Cas9法によって作製したので、今後解析していく。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
神経に高発現するユビキチンリガーゼRNF182を同定し、オートファジーとの関連性を新たに発見した。オートファジーはアルツハイマー病やALS等の神経変性疾患に深く関与しており、期待以上の発見であると考える。 また、CRISPR/Cas9法は劇的に進歩しており、我々も自前でノックアウトマウスを作製できるようになり、多くの遺伝子について検討できるようになった。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、その他の神経系に発現するユビキチンリガーゼのノックアウトマウスを順次作製していく。また、GFPを挿入したノックインマウスも作製し、組織内の分布などの解析にも用いていく。 今後はRNF182の生理機能に関して、ノックアウトマウスも用いて、分子および個体の両側面からさらに掘り進めていき、当初の計画以上の成果を得られるよう注力する。
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Research Products
(19 results)
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[Journal Article] Luman is involved in osteoclastogenesis through the regulation of DC-STAMP expression, stability and localization2015
Author(s)
Kanemoto S, Kobayashi Y, Yamashita T, Miyamoto T, Cui M, Asada R, Cui X, Hino K, Kaneko M, Takai T, Matsuhisa K, Takahashi N, Imaizumi K
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Journal Title
Journal of Cell Science
Volume: 128
Pages: 4353-4365
DOI
Peer Reviewed
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[Journal Article] Evaluation of synthetic naphthalene derivatives as novel chemical chaperones that mimic 4-phenylbutyric acid2015
Author(s)
Mimori S, Koshikawa Y, Mashima Y, Mitsunaga K, Kawada K, Kaneko M, Okuma Y, Nomura Y, Murakami Y, Kanzaki T, Hamana H
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Journal Title
Bioorganic & Medicinal Chemistry Letters
Volume: 25
Pages: 811-814
DOI
Peer Reviewed
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