2018 Fiscal Year Research-status Report
人工バクテリオファージの創出~薬剤耐性細菌感染症治療とヒト細菌叢編集への応用~
Project/Area Number |
15K21770
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Research Institution | Gifu University |
Principal Investigator |
安藤 弘樹 岐阜大学, 医学系研究科, 助教
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Project Period (FY) |
2017 – 2019
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Keywords | バクテリオファージ / 人工バクテリオファージ / 合成生物学 / 薬剤耐性菌 / 細菌叢 |
Outline of Annual Research Achievements |
昨年度に引き続き人工バテクリオファージの創出に必要なプラットフォームの改良に取り組んだ。現時点でほぼ完成しており、プロトコールを最適化している。研究グループ内で再現性を確認できており、オリジナルプラットフォーム(Cell Systems, 1(3) : 187-196, 2015)と比べて大幅な作業時間の短縮、作業の簡便化、ハイスループット化を可能にした。現在、本プラットフォーム技術についての知的財産化を検討している。また、本技術を用いた人工ファージの創出にも取り組んだ。最初に、上記参考論文において創出した人工ファージを、本プラットフォームにおいても再現できることを確認した。続いて、当初の研究計画に従って人工ファージの創出に取り組んだ。これと合わせて、人工ファージの実用化を見据えた生物学的封じ込め技術の確立にも取り組んだ。実際に、複数の封じ込め可能な人工ファージを創出した。in vitroでの機能性評価で、このファージは本来の宿主特異性を維持したまま効率的に殺菌できることが判明した。また、動物モデルを用いたファージセラピーでは野生型ファージと同等の治療効果を示した。in vitro及びin vivoで、調べた限りにおいて100%の生物学的封じ込めができていることを確認している。本技術は人工ファージと遺伝子組換えファージはもちろん、使用目的によっては天然ファージの利用においても有用だと考えられる。本技術については特許出願した(特願2018-244789)。引き続き本技術を様々なファージに応用しながら、研究計画に従って作製した新しい人工ファージにも適用していく予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
プラットフォームの改良に少し時間を要したが、おおむね当初の計画通りに進んでいる。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究で開発した次世代プラットフォームを用いて、当初計画に従って新しい人工ファージを創出する。また、in vitro及びin vivoでの機能性を評価する。
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Causes of Carryover |
初年度に研究室の引っ越しとセットアップに数ヶ月間を要し、研究開始が遅れたこと、研究員の雇用が計画通りに進まなかったことが理由としてあげられる。現在は研究体制が整っており、主に人件費と物品費として使用する予定である。
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[Journal Article] Recovery of mycobacteriophages from archival stocks stored for approximately 50 years in Japan.2018
Author(s)
Ujihara T, Uchiyama J, Nasukawa T, Ando H, Murakami H, Ohara N, Ogawa M, Yamazaki T, Daibata M, Sakaguchi M, Matsuzaki S.
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Journal Title
Archives of Virology
Volume: 163
Pages: 1915-1919
DOI
Peer Reviewed
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