2015 Fiscal Year Research-status Report
能動的センシングシステムとしての探索的身体運動の組織化過程の解明(国際共同研究強化)
Project/Area Number |
15KK0009
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
野中 哲士 神戸大学, 人間発達環境学研究科, 准教授 (20520133)
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Project Period (FY) |
2015 – 2016
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Keywords | 知覚 / 探索 / 自己組織化 / 対人間協調 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究提案は、日常生活技能の獲得に困難を抱えているこどもの「探索活動」を自然に促す支援について検討することを目的としている。筆者は平成28年3月28日からハーバード大学Wyss Institute for Biologically Inspired EngineeringにVisiting Scholarとして滞在しはじめ、同研究所のゴールドフィールド教授と共同研究を開始した。特に、日常生活技能のなかでも,特にこどもの能動的な自食行動(self‐feeding)場面において、母親がこどもの周囲の状況をどのように調整しているのかを検討する観察を開始している。この研究の成果の一部は、平成28年6月にClemson大学主催で行われるInternational Society for Ecological Psychology for Americaにおける口頭発表、および同年7月に横浜で行われるInternational Congress of Psychologyにて道具使用をめぐるシンポジウムにて報告する。また、日常のこどもの食事場面における母親の状況づくりに関する論文をゴールドフィールド教授と共同で執筆中であり、この夏の投稿を目指している。同時に、ゴールドフィールド教授が研究代表者となっている歩行技能の支援に向けた研究グループにおいて、歩き始めて間もない乳児の歩行を援助する母親の知覚についても検討にも参加している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
すでに共同研究がスタートし、学会発表および国際学術雑誌の特集号への投稿招待も受けており、おおむね順調に進展している。モーションキャプチャーを用いた新たな実験も8月以降に実現の目処がついている。
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Strategy for Future Research Activity |
平成28年8月までは、現在共同研究者と行っている母子の食事場面の縦断的観察と、その論文執筆を軸とした研究を行う。夏以降には、モーションキャプチャー、センサーグローブを装着した乳幼児が、スプーンを使用する場面の実験的検討を開始する。現在の観察研究に並行して、実験研究の具体的なプロトコルの作成を夏までに行っていく予定である。
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Research Products
(5 results)