2016 Fiscal Year Research-status Report
1920‐30年代の日本の女性詩人・ジェンダー・主知的客観性に関する文学研究(国際共同研究強化)
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15KK0049
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Research Institution | Shiga University |
Principal Investigator |
菊地 利奈 滋賀大学, 経済学部, 准教授 (00402701)
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Project Period (FY) |
2016 – 2018
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Keywords | 女性詩 / 翻訳 / ジェンダー / 近現代詩 |
Outline of Annual Research Achievements |
科研(国際共同研究強化)研究計画に沿い、2016年8月からオーストラリア国立大学の客員教員となり、研究を開始。2017年9月に開催する朗読会、及び国際シンポジウムの開催準備をすすめた。 朗読会は、キャンベラで開催される国際詩祭Poetry on the Moveとの共催が決まり、日本語詩人として、川口晴美、伊藤比呂美、新井高子、山崎佳代子の4名を招き、Japanese Women’s Bilingual Poetry Reading を9月15日(金)に開催することが決定した。同詩祭では、国際的に活躍する詩人、菅啓次郎らを招き、日本語詩翻訳ワークショップも開催することも決定した。 オーストラリア国立大学だけでなく、キャンベラ大学でも共同研究を開始。キャンベラ大学のJen Crawford准教授、Paul Munden 教授、Shane Strange 准教授らと、共同研究を開始した(現在継続中)。 オーストラリアの女性詩人、Melinda Smith、Cassandra Anthertonらと日本の女性詩人らをつなぐネットワークを立ち上げ、詩祭にて、オーストラリアの女性詩人と日本の女性詩人によるバイリンガル朗読会を開催することが決まったことも2016年度の研究実績である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
2017年9月に開催を計画していたワークショップ・朗読会の準備を着々とすすめてきた。来豪してからネットワークを広げ、ワークショップは国際シンポジウムとして、オーストラリア国立大学とキャンベラ大学、両大学との共催で開催できることになった。これは予想以上の成果である。 シンポジウムには、日本詩及び翻訳学の研究者をヨーロッパ、日本、アメリカから招き、一般公開の公開講座をすべく、現在、準備をすすめている。シンポジウムも朗読会も、来豪してからネットワークが大幅に広がったことで、計画していたよりも大規模に開催できることになった。計画していた以上にスムースにすべて順調に進んでいる。
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Strategy for Future Research Activity |
9月のシンポジウム・朗読会の開催にむけて、準備をつづける。 シンポジウムでは世界各国から来豪する10人以上の研究者が女性詩と翻訳に関する研究発表をおこなうため、シンポジウムの成果を女性詩研究の学術書として英語で出版できるよう、出版計画をすすめる。 年度内に、キャロル・ヘイズオーストラリア国立大学教授とアメリカの詩誌『Transference』に吉原幸子の訳詩原稿を投稿する。 また、年度内に、オーストラリア詩誌『Cordite』にキャンベラ大学のジェン・クロフォード准教授と、詩人・新井高子の詩についての共著論文を投稿する。 その他、9月のシンポジウムでおこなう発表原稿の執筆、及びシンポジウム後の学術書への掲載論文の執筆をすすめる。
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