2018 Fiscal Year Annual Research Report
Globalization of Dress. Perspectives from Japan 1600-2000(Fostering Joint International Research)
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15KK0059
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Research Institution | Hosei University |
Principal Investigator |
杉浦 未樹 法政大学, 経済学部, 教授 (30438783)
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Project Period (FY) |
2016 – 2018
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Keywords | 衣服 / グローバリゼーション / 着物 / 織物 / 大衆化 / 廉価化 / 消費 / 価値 |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度は、国際共同研究を在外で遂行した。イギリスのウォーリック大学を拠点に活動し、夏に渡米し学会でパネルを主宰し二つ発表するほか、他の共同研究協力者と交流した。イギリス側の協力を得て、六つの国際会議と研究集会をベルギー、イギリスとイタリアで主催した。それに加えて今年度中に15回の講演を、イギリス、フランス、スイス、ベルギー、イタリアで行った。 本研究の目的は、16世紀から20世紀の衣のグローバル化を、日本を軸とできる視点からとらえなおすものである。①16~17、②18~19、③19~20、④20~21世紀のまとまりごとに、これまでの研究蓄積を刷新し、日本を軸におけるような革新的な視点を導き出し、それらをなるべく長期広域的に考える共同研究集会・シンポジウムを行った。具体的には、①小袖とバニヤン、②交織、③アフリカへの衣輸出、④スポーツウェアのグローバル化である。それらにあわせた個人研究を①天正少年使節のキモノ、②苧麻大麻交織布、③1930年代のアフリカの衣の変容への日本の関わり、③1960年代のアフリカへの国際輸出競争、④アフリカにおけるスポーツシューズ製造とすすめた。 これらのほか、昨年度研究をすすめたテーマについても精力的に研究発表し、論文を1つ、論文集を1つ、滞在中に公刊し、他を刊行準備中である。ケープ植民地の奴隷衣については二つの論文集で公刊・公刊予定であり、古着や衣の再利用・再循環について、染め直しの論文が刊行されたほか東京の今日の古着文化について講演した。また学術誌Textile Historyの50周年カンファレンスで、個々のテーマを総括するような、「価値」とのタイトルで発表し、それを論文として刊行予定である。
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