2016 Fiscal Year Research-status Report
ダイナミック・ケイパビリティ形成プロセスの理論的・実証的研究(国際共同研究強化)
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15KK0091
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
朱 穎 九州大学, 経済学研究院, 准教授 (50334610)
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Project Period (FY) |
2016 – 2018
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Keywords | フレーミング / ダイナミック・ケイパビリティ |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は主に文献研究を中心にダイナミック・ケイパビリティの形成プロセスについて、Behavioral strategyの観点から幅広い文献レビューを行った。まず、いわゆるオーソドックスな競争戦略論の観点から文献レビューを行い、特に批判的な観点からオーソドックスな競争戦略論の中で解明されていない問題点の抽出に力を注いだ。そして、近年欧米で盛んに行われているBehavioral strategyの観点に注目し、ダイナミック・ケイパビリティの形成プロセスにおける企業行動理論(Behaviroal Theory of the Firm)に基づく分析観点の確立が重要であることを再確認した。その上、さらにこの研究の独自性を引き出すため、Behavioral Strategyの中で、近年再注目され始めている「プロブレム・フレーミング」という視点に注目し、それによるダイナミック・ケイパビリティ形成プロセスの解明に関する分析枠組みを試みることに辿りづいた。この分析観点に関する研究プロポーザールは経営戦略論研究で著名な国際学会Strategic Management Society Special Conferneceに採択され、レビューアから大変ポジティブなコメントを頂いた。なお、6月にカナダで開催さるこのSMS Special ConferenceはDynamic Capability論の生みの親であるDavid Teece氏が主催者であり、様々な最新の研究情報の入手には重要な機会である。今後、こうした国際学会で得られるフィードバックを元に、理論構築の精緻化及び実証研究の妥当性を図る作業を進めていく予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
文献レビューの成果として独自性のある分析枠組みを構築することができ、また定評のある国際学会で発表することが決まっている。
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Strategy for Future Research Activity |
文献研究の精緻化を図るため、既存文献、特に近年に発表された文献に対するレビューを行うと同時に、海外の研究者と新しいアイディアにつながるディスカッションを積極的に行っていく。また、データ収集について、アーカイブ・データやインタビュー・データの収集を行ってく予定である。
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