2017 Fiscal Year Research-status Report
在宅介護者の介護継続に必要とされるショートステイ-その整備による介護費抑制の算出(国際共同研究強化)
Project/Area Number |
15KK0106
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Research Institution | National Institute of Public Health |
Principal Investigator |
森山 葉子 国立保健医療科学院, その他部局等, 主任研究官 (10642457)
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Project Period (FY) |
2016 – 2018
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Keywords | 介護者支援 / 介護者支援プログラム / 介護者の幸福感 |
Outline of Annual Research Achievements |
世界一の高齢国でありながら介護者支援策が欧米と比して遅れている我が国では、在宅介護がますます推進され、介護者支援の実態把握と具体的な支援策に関する研究が必須である。本研究は、介護者支援における日米比較を行うことで、日本の現状をより客観的に把握し、さらに具体的な介護者支援として、昨年度滞在したユタ大学と周辺機関が共同で実施した介護者支援プログラムの日本版作成を目指すものである。本年度の進捗は以下を実施した。 ①日本の介護者の状況把握の一環として、40~64歳の女性において、家族の介護をしている女性の幸福感が低いことを明らかにし、この結果をまとめた論文が国際誌に採択された。その他、ショートステイサービスのシステムを整備することで在宅介護を継続できる期間を考慮した経済効果に関わる研究を論文にまとめ国際誌に投稿した。 ②ユタ大学を中心として開発された介護者支援プログラムの日本版の作成に向けて、教育プログラムの翻訳作業を行った。今後は、当該プログラムを日本の状況に即した内容にするべく、介護者や介護現場関係者にヒアリングやパイロットスタディを実施し、介護現場の実際に即したプログラムを作成予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究実施計画2つのうちの1つ目の目的である、日本の介護者に関わる実態把握をするべく、米国からの帰国後も滞在先であったユタ大学の研究者らとの共同研究を進め、日本の介護者に関わる研究として、40~64歳の女性で家族介護をしているものの幸福感が低いことを明らかにし、国際誌に採択された。また、昨年度、ユタ大学との共同研究として学会発表を行った、ショートステイサービスのシステムを整備することで在宅介護を継続できる期間を考慮した経済効果に関わる研究を論文にまとめ、国際誌に投稿した。 もう一つの目的であるユタ大学が中心となり開発された介護者支援プログラムの日本語版作成に向けて、教育プログラムについて翻訳作業を行い、日本語版プログラムの作成過程を進めた。
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Strategy for Future Research Activity |
1つ目の目的である介護者の実態把握に向けて、引き続き種々のデータの分析をして日本の介護者の幸福感や負担感等の実態把握をし、論文にまとめていく。また、二つ目の目的である介護者支援プログラムの日本語作成に向けて、日本の状況に即した内容にするべく、翻訳したプログラムを用いて、介護者や介護現場関係者にヒアリングおよびパイロットスタディを実施し、介護現場の実際に即したプログラムに改良していく予定である。
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