2017 Fiscal Year Research-status Report
視覚刺激による脳可塑的変化を誘発するリハビリテーション戦略の開発(国際共同研究強化)
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15KK0117
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
野嶌 一平 名古屋大学, 医学系研究科(保健), 助教 (20646286)
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Project Period (FY) |
2016 – 2018
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Keywords | 運動学習 / 脳内ネットワーク / MEG |
Outline of Annual Research Achievements |
手指巧緻運動の学習に関係する脳内ネットワークを評価するため、脳磁図(MEG)による脳機能評価を実施した。運動課題は研究室で考案されたSequential Visuomotor Isometric Pinch Task(SVIPT)を使用した。本実験では、ピンチ動作における運動学習を測定するためフォーストランスデューサ―を使用するが、運動中の脳機能測定を行うため、MEGルーム内で使用できる機器の開発から行った。そして、作成した機器が脳機能計測中もノイズを発生しないことを確認してから実験を開始した。 本研究では、脳内ネットワークと運動学習の関係性を明らかにするため、脳機能測定を運動前後の安静時および運動中に測定した。脳内ネットワークの指標としては、運動対側の一次運動野との他の脳領域における連結の程度を周波数解析を中心に評価している。そして、得られた脳内ネットワーク指標と1日目(online学習)、2日目(offline学習)、1週間後(retention学習)の運動機能(ベースラインからの学習)の関係性について検討する予定である。 実験は、2017年9月~11月に実施、その後追加実験として2月に再度渡米して測定を行っている。最終的には22名の被験者のリクルートが完了し、データ解析を行っている段階である。特に脳内ネットワーク評価に関しては、全脳におけるコネクティビティ―解析も視野に入れてプログラムを作成中である。2018年度においても連携を維持しながら、データ解析などを行っていく予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
データ収集が完了し、解析に移っている。留学先の研究室との関係性も良好に保たれており、今後も協力しながらデータ解析を行っていく予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
運動学習に関連する脳内ネットワークの評価に関して、機械学習などの手法を取り入れた解析を行っていく予定である。具体的にはSupport Vector Machineなどの教師あり学習により、運動を良好に学習する、または上手く学習できない脳内ネットワークの特定に繋げていく。 成果に関しては、国際学会での発表および論文作成を行っていく。
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