2017 Fiscal Year Annual Research Report
Development and Validation of Total Support System for Wheelchair Users(Fostering Joint International Research)
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15KK0142
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Research Institution | Sojo University |
Principal Investigator |
古賀 元也 崇城大学, 工学部, 助教 (30635628)
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Project Period (FY) |
2015 – 2017
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Keywords | コペンハーゲン / 通り調査 / まちなか回遊 / 交通弱者 / 経路探索 |
Outline of Annual Research Achievements |
コペンハーゲンのまちなかがより魅力的なものであるためには,交通弱者も含めたすべての人々がストレスを感じることなくまちなか回遊を楽しめることが望ましい。本研究ではコペンハーゲンの中心市街地(約90ha,471の通り)を対象とし,交通弱者の通行の妨げの要因となる歩道幅,段差,路上設置物等を調査し,彼らの視点によるまちなか回遊性を検証することを目的とした。 交通弱者の通行の妨げとなる路上設置物は中心市街地全体にあり,移動できる設置物が1,247箇所,移動できない設置物が2,534箇所あった。特に最小幅2m以下の通りに着目すると中心市街地の西側から中央にかけて集中しており,交通弱者のまちなか回遊に与える影響が大きい。さらに通り上に駐輪している自転車も中心市街地全体にあり,特に東側に40~90台と集中しており,場所によっては車いすの通行が不可能であることが明らかとなった。 路上設置物が歩道幅に与える影響については,現状の通り最小幅では車いすの通行が困難とされる1m未満の通りが116本と多く,全体の約24%を占めているが,看板やベンチなど移動可能な路上設置物を撤去することで通り幅1m未満の約半数近くが減少し,まちなかの回遊性向上に大きく貢献することが明らかとなった。 シナリオ設定におけるまちなか回遊の経路探索では,最短経路に比べ段差のない経路は安全に移動ができるものの,大きく迂回をしており交通弱者の身体に大きな負担を与えることになる。また,移動できる路上設置物を撤去することで大きく最短経路に近づくことが明らかとなった。
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Research Products
(6 results)