2016 Fiscal Year Research-status Report
希土類化合物における価数揺らぎを媒介とした新規超伝導と 異常電子状態の研究(国際共同研究強化)
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15KK0156
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
中野 智仁 新潟大学, 自然科学系, 准教授 (60507953)
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Project Period (FY) |
2016 – 2018
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Keywords | 価数揺らぎ / 強相関電子系 / 超伝導 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は2つの価数状態を取りうる希土類元素を含むf電子系-重い電子系化合物において理論的に提唱されている「価数揺らぎ」を媒介とした新しい型の超伝導について,申請者が発見したCePtSi2の圧力誘起超伝導を基に,新規物質探索から物性測定を行い, 価数揺らぎによる新規超伝導および新規電子状態の探索, そしてその発現機構の詳細と普遍性を明らかにすることを目的としている。カレル大学物理数学部(プラハ, チェコ共和国)の強相関電子系グループと共同でフラックス法の改良,チョコラルスキー法,ブリッジマン法,フローティングゾーン法を駆使した物質探索および純良化,大型化試料を作成し,極限環境下における物性測定を行う。今年度は,2017年4月からの渡航に向けて,チェコおよび日本での同時研究環境の構築を行った。極低温下の自動物性測定系を構築し,国外からでも遠隔操作できる環境を整えることによって,チェコ-日本での同時研究を行うことができるようになった。本研究課題における主な成果は翌年度(平成29年度)の申請者のカレル大学での滞在によって得られる予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
今年度は,2017年4月からの渡航(国際共同研究)に向けて,渡航中の日本での研究環境を構築するともに,渡航準備を行った。また,カレル大学で物性測定を予定している試料作成も行った。
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Strategy for Future Research Activity |
2017年4月19日~11月1日の日程でチェコ共和国カレル大学に向かい,国際共同研究を行う。試料作成および物性作成を行う予定である。また,日本の研究室にても同時に試料作成および輸送現象測定を行う。
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Research Products
(1 results)