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2016 Fiscal Year Research-status Report

衛星データシミュレータを用いた雲解像モデル検証手法の開拓(国際共同研究強化)

Research Project

Project/Area Number 15KK0157
Research InstitutionNagoya University

Principal Investigator

増永 浩彦  名古屋大学, 宇宙地球環境研究所, 准教授 (00444422)

Project Period (FY) 2016 – 2018
Keywords熱帯気象学 / 衛星リモートセンシング
Outline of Annual Research Achievements

本研究課題遂行のための海外渡航は、2017年度上半期に決定しており、2017年4月末時点ですでに在外での研究を開始している。2016年度は渡航前の準備段階として、滞在先のフランス国立研究センター(CNRS)気象力学研究所(LMD)のSandrine Bony博士らと連絡を取りつつ、予備的なデータ解析に着手した。具体的な内容は以下のとおりである。まず、熱帯対流雲の自発的凝集化(Self-aggregation)を衛星観測データから抽出する客観的な判定基準としてLMDの研究グループによって開発されたSCAI(simple convective aggregation index)データを入手した。SCAIは、静止衛星赤外輝度温度をもとに降水システムの数や間隔を求め、それをもとに対流雲の凝集化の度合いを評価するパラメータである。SCAIデータに研究代表者がこれまでに開発したコンポジット解析手法を応用し、熱帯降雨観測衛星(TRMM)データとの複合解析をもとに自発的凝集化が降水システム発達前後の数時間から数日程度のあいだに、どのような時間変化を示すかを調査した。自発的凝集化を対象とした既存研究は、数十日にわたる長期的な変動に着目したものに限られ、個々の対流システムのライフサイクルに近い短期変動に着目した点が本研究の特色である。現時点で得られた感触では、一日前後の時間スケールでは既存研究で指摘されたような自己凝集化の傾向を認めることは難しい。これが明快に説明できる現象なのか、またはSCAIという特定の指標に内在する問題点か、今後さらなる検討の必要性がある。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

2016年度は本格的な国際共同研究開始前の予備研究であり、海外の共同研究者とはメールで連絡を取り合いつつ徐々に研究を進めてきた。渡航後に速やかに研究を開始するための準備としては、研究はおおむね順調な進展を見ていると判断される。

Strategy for Future Research Activity

2017年4月から9月までフランスに滞在し本格的な国際共同研究を開始している。今後は、予備研究で見られた自己凝集化の観測的指標SCAIの有用性を含め、衛星観測データに熱帯対流雲の自己凝集化の兆候を読み取ることができるか、できないとすれば既存研究との整合性はどうなっているか、さらなる検討を行う。

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Published: 2018-01-16  

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