2018 Fiscal Year Annual Research Report
C-H Bond transformations for n-type semiconductors of functional fullerenes and fullerene segments(Fostering Joint International Research)
Project/Area Number |
15KK0180
|
Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
金 鉄男 東北大学, 理学研究科, 准教授 (80431493)
|
Project Period (FY) |
2016 – 2018
|
Keywords | C-H結合活性化 / Pd触媒反応 / π拡張縮環骨格 / ベンゾトリスチアゾール / ジベンゾカルバゾール |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、触媒的C-H結合活性化を鍵とする新しい分子変換反応及び触媒系の開発を行い、国際共同研究を通してエネルギー問題解決に役立つ新規官能基化フラーレン及びその部分骨格を効率的合成し、優れた半導体の新機能を創出することを目的とした。今回我々は、Pd触媒を用いた新奇なπ拡張星型ベンゾトリスチアゾールやオキサゾール骨格の構築法とジベンゾカルバゾールの構築法の開発に成功した。 1.Pd(0)触媒とXPhos配位子の存在下チアゾールの連続的C-Hアリール化反応を伴う環化三量化により新奇なπ共役ベンゾトリスチアゾールが効率的に構築できることを見出した。本研究では、チアゾールの4位と5位の異なるC-H結合の反応性を基に、2-アリール-4-臭素チアゾール基質分子設計およびパラジウム触媒とXPhosリン配位子の最適化により目的環化三量化反応の開発を達成した。本反応の開発により、様々なチオフェンやビフェニルなどπ拡張置換基を有する星型新規縮環骨格の構築に成功した。 2.Pd(II)触媒にMnO2酸化剤とPivOH酸を用いると、アルキンの末端にビフェニル置換基を有するオルトアルキニルアニリンがC-N結合切断を経る5-エンド環化反応に続くビフェニルのオルトC-H結合活性化反応により、ジベンゾカルバゾール骨格が効率的に構築できることを見出した。本反応の最適化Pd触媒系の探索により様々な官能基を有するπ拡張ジベンゾカルバゾール誘導体の合成に成功した。
|