2016 Fiscal Year Research-status Report
電気化学材料が創る新しい知能情報処理デバイス(国際共同研究強化)
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15KK0181
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
大野 武雄 東北大学, 原子分子材料科学高等研究機構, 准教授 (90447144)
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Project Period (FY) |
2016 – 2018
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Keywords | 知能機械 / 知能情報処理システム / イオン伝導体 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究課題では、研究代表者が発見したイオンと原子の酸化還元反応に基づいて動作する新規な人工シナプス・ニューロン動作チップを開発することを目的としている。研究代表者はこれまでに、イオン伝導体材料自身が電気信号の入力頻度を自己判断して出力する「無機シナプス」動作を報告しており、その特徴は情報の入力判断と記憶を同時に行える点にある。本研究課題では、この無機シナプス動作の実デバイス化のさらに先のチップ化を行い、シナプス結合の変化・信号の蓄積&判断・発火という一連の神経系情報処理を実行可能な実用的なシステムを提示することを目指す。当該年度は交付申請が年度末であったこともあり,デバイス試作に関するプロセス予備テストの実施が主な実績となる.複数個の無機シナプスを配置するために必要な金属電極パターニングを行い,クロスバー構造でのパターンを形成した.また,海外渡航先であるドイツ・RWTH Aachen Universityの研究者と国内にて直接事前打ち合わせを行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
交付申請が年度末であったが,デバイスプロセスを実際に行いデバイス構造の一部の試作は完了した.
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Strategy for Future Research Activity |
次年度の前半では国内においてシナプス・ニューロン特性を再現するデバイス構造の試作を行い,後半では渡航先のドイツにてデバイス特性評価ならびに微小領域での電気化学反応に関する各種評価を行う計画である.
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