2018 Fiscal Year Research-status Report
電気化学材料が創る新しい知能情報処理デバイス(国際共同研究強化)
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15KK0181
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Research Institution | Oita University |
Principal Investigator |
大野 武雄 大分大学, 理工学部, 准教授 (90447144)
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Project Period (FY) |
2016 – 2019
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Keywords | 知能機械 / 知能情報処理システム / イオン伝導体 |
Outline of Annual Research Achievements |
研究代表者はこれまでに,イオン伝導体材料自身が電気信号の入力頻度を自己判断して出力する「無機シナプス」動作を報告しており,その特徴は情報の入力判断と記憶を同時に行える点にある.本研究課題では,この無機シナプス動作の実デバイス化のさらに先のチップ化を行い,シナプス結合の変化・信号の蓄積&判断・発火という一連の神経系情報処理を実行可能な実用的なシステムを提示することを目指している. 当該年度は,まず国内においてニューロン発火を再現するデバイスの試作を行い,高電圧印加が必要ではあるが発火電気信号を得ることができた.その後,外国機関であるアメリカ・University of California, Los Angelesの研究者とともに無機シナプスとニューロンとの接続のために必要な配線回路に関する共同研究に着手し,金属ワイヤーを用いたコネクションの作製に成功した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
シナプスやニューロンの個別動作に関してはそれらのおおよその特性は得ることができているが,それらをコネクションした状態での動作確認が不十分である.
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Strategy for Future Research Activity |
本年度得られた無機シナプスとニューロンを接続するための金属ワイヤーの形成技術を成熟させて,二つの構成要素を確実にコネクションできるようにするための実験実証を行う.特に注力する点は,アメリカの外国機関においては複数個の無機シナプスの同時動作制御方法の確立,ドイツの外国機関においては個別の無機シナプス,ニューロンの動作性能の向上である.
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