2019 Fiscal Year Annual Research Report
Research of mono alkylated liquid crystalline organic-semiconductors as quality transistor materials(Fostering Joint International Research)
Project/Area Number |
15KK0183
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
飯野 裕明 東京工業大学, 科学技術創成研究院, 准教授 (50432000)
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Project Period (FY) |
2016 – 2019
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Keywords | 液晶性有機半導体 / バイレイヤー結晶構造 / モノレイヤー結晶構造 / モノアルキル鎖 |
Outline of Annual Research Achievements |
液晶性有機半導体はスピンコート法などの一般的な高速で製膜が可能な溶液プロセスで作製する際、液晶薄膜状態を活用することで平坦性の高い多結晶薄膜が容易に作製できる。片側のみにアルキル鎖を有する液晶性有機半導体は、前述の液晶相を活用した製膜法で作製した多結晶薄膜において、製膜前駆状態の液晶相構造に由来した構造、すなわち結晶格子内に1分子長で周期構造を取るモノレイヤー結晶構造を形成する。その構造に対して、120℃5分間といった短時間の熱アニールを行うだけで、最安定な結晶状態である電荷輸送部位であるコア部が向かい合った2分子長で周期構造を取るバイレイヤー結晶構造を形成し、その短時間の熱アニールで1桁近く移動度が高くなる。そこで、モノアルキル鎖を有する液晶性有機半導体におけるバイレイヤー結晶構造を形成する多結晶薄膜の高移動度化の要因を探るべく、多結晶薄膜の内因的な電荷輸送特性を評価するために国際共同研究を実施した。令和元年度は内因的な電荷輸送特性を評価するためにペンタフルオロベンゼンチオール処理で接触抵抗を極力下げたボトムゲートボトムコンタクト構造のトランジスタを作製し、その多結晶薄膜の内因的な電荷輸送特性を評価するために、室温以下での温度依存性を評価した。温度が低下するに従い移動度は低下するものの、その低下が小さいことが分かった。このことは、多結晶材料にも関わらず結晶粒界の影響を大きく受けていないことを示しており、内因的な電荷輸送特性を明らかにすることができた。
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Research Products
(9 results)