2017 Fiscal Year Research-status Report
安全かつ低消費電力な高機能福祉システムを実現するハイブリッド型運動制御手法の構築(国際共同研究強化)
Project/Area Number |
15KK0194
|
Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
平田 泰久 東北大学, 工学研究科, 教授 (20323040)
|
Project Period (FY) |
2016 – 2018
|
Keywords | 知能機械 / 高齢者・障がい者支援 / 歩行支援 / 移動支援 / リハビリテーション |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では,日本とフランスの国際共同研究にて,車いすや歩行器といった福祉システムをより効果的に社会に組み込むために必要となる機能を検討し,高齢者や障がい者の意欲的な社会参加を促すシステムの研究開発はもちろん,家族,医療・福祉関係者,行政などが協力して高齢者や障がい者を見守ることができる新しい社会システム構築の足掛かりとなる技術を研究開発する. 高齢者や障がい者が積極的に福祉システムを使って外出するためには,屋外での安全な移動支援機能の実現だけでなく,外出に伴う不安を取り除くことが必要である.そこで本年度は,外出不安を除去する屋内訓練システムの研究開発を行った.移動支援デバイスを屋外で使用する前に,屋外使用における危険因子や走行環境などを予め確認できれば,外出に対する不安を払拭できる効果が期待できる.現在インターネットでは道路の精細な画像データ情報などが公開されており,これらのデータから構成される仮想環境と車いすロボットを接続するインタフェースを開発した.そして,屋内での運動と連携して仮想環境を動かすことにより,目的地までの道筋を予習することが可能なシステムを開発した. また,歩行器や車いすの研究にとどまらず,障がい者支援という観点から様々共同研究の検討を行った.例えば,障害を持つダンサーの支援や,障がい者ゴルファーのための支援など,障がい者がより積極的に社会参加することを支援する技術の研究開発を検討している.
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
複数回の滞在によって定期的な議論を行うことが可能となり,当初予定していた研究テーマに加えて,様々な障がい者支援に関する取り組みをスタートすることができた.
|
Strategy for Future Research Activity |
来年度は,利用者の運動状態推定に基づく健康管理システムの研究開発を行う.本研究では開発した移動支援デバイスに搭載されたセンサ情報を収集・解析することで,歩数計のような一般の活動量計以上の情報を収集することを目指す.そして,システムの使用状況,利用者の運動状況,異常状態などを推定し,日々の活動を評価する健康管理システムの実現を目指す.また,その技術の発展により遠隔地からの見守りシステムの実現を目指す.
|