2016 Fiscal Year Research-status Report
海底地殻変動と海水温変動の高精度検出に向けた統合解析:高密度海域観測網の新活用(国際共同研究強化)
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15KK0218
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Research Institution | Japan Agency for Marine-Earth Science and Technology |
Principal Investigator |
有吉 慶介 国立研究開発法人海洋研究開発機構, 地震津波海域観測研究開発センター, 研究員 (20436075)
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Project Period (FY) |
2016 – 2018
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Keywords | 海底地殻変動 / 海洋変動 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成28年度は,国際学会および会議として,9月にOceans'2016@Monterey,11月に天然資源の開発利用に関する日米会議(UJNR)地震調査専門部会@Napa,12月に米国地球物理学連合 (AGU) 秋季大会 (Fall Meeting) @San Francisco が予定されていたため,渡航費および渡航時間の効率的な活用のため,この時期に3か月間の米国滞在を実施した. Oceans'2016@Monterey では口頭発表を行い,ハワイ大学のBruce教授からも我々の研究計画について賛同して頂けるなど,大きな反応が得られた. その後,UC Berkeley に滞在し,Roland Burgmann 教授およびその研究室の研究員および学生らと共に,海底地殻変動と相似地震の関係について意見交換を行った.11月にUJNR日本側委員として,バークレーからナパに直行し,地震サイクル数値シミュレーションに基づく海底地殻変動および相似地震活動の時間変化について口頭発表を行った.その結果,米国地質調査所 (USGS) の Joan Gomberg 氏らと深く議論することが出来るなど,多くの米国研究者との交流が広まった. UJNR終了後,そのままワシントンDCに行き,JAXAの総局を訪問し,海面の水温および高度の精緻な観測計画について意見交換を行った.そのままマサチューセッツ工科大学(MIT)への訪問のためボストンに直行し,Robert Reilinger および Mike Floyd と海底地殻変動を検出するための観測計画について意見交換を行った.その後,UC Berkeley に再び戻り,Roland Burgmann と議論を重ねた研究についてAGU-FMで学会発表を行った.締め切りの関係上,今回は共著に入れられなかったが,今後に繋がる交流を築くことが出来た.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成28年度は,当初の予定では4月初旬にMITでの滞在を予定していたが,雇用の都合上,長期滞在することが出来ず,計画の大幅な変更を余儀なくされた.こうした状況の中で,米国ビザの取得に成功したことで,今後の渡米滞在の環境が整ったことや,UC Berkeley および MIT への短い滞在期間の中で,信頼関係を築き,来年度の渡航の了解が得られ,彼らの研究室スタッフとの交流も深められたことは,予想以上に充実したものであった.これにより,活発な議論を円滑に行うことが出来たため,順調に進展しているとした.
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Strategy for Future Research Activity |
平成29年6月~8月の約2か月間で,ボストンを滞在拠点とした MIT との共同研究を行い,海底圧力計の解析手法の高精度推定に関する共同研究を実施する. 10月~12月の2か月間で,カリフォルニア大学バークレー校に滞在し,海底地殻変動の高精度推定に関する共同研究を実施する. 12月中旬にニューオーリンズで開催されるアメリカ地球物理学連合において,共著で学会発表を行う.
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Research Products
(4 results)