2018 Fiscal Year Research-status Report
海底地殻変動と海水温変動の高精度検出に向けた統合解析:高密度海域観測網の新活用(国際共同研究強化)
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15KK0218
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Research Institution | Japan Agency for Marine-Earth Science and Technology |
Principal Investigator |
有吉 慶介 国立研究開発法人海洋研究開発機構, 地震津波海域観測研究開発センター, 研究員 (20436075)
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Project Period (FY) |
2016 – 2019
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Keywords | 余効すべり過程 |
Outline of Annual Research Achievements |
4月にヨーロッパ地球科学学会に参加し、これまでの成果を発表すると共に、ONC(海洋ネットワークカナダ)の研究者と海洋観測データについて議論をした。 その後は、渡航費および移動時間の節約の観点から、平成30年度も前年度までと同様に、6月にハワイで開催されたAOGS(アジア・オセアニア地球惑星科学学会)、12月にワシントンDCで開催されたAGU(米国地球物理学会)の前後を利用して、マサチューセッツ工科大学(MIT)に滞在し、Robert ReilingerおよびMichael Floydと今後の研究について話し合い、MITとしては陸上GPSデータを用いた解析を進めるということで方針を固めた。 カリフォルニア工科大学からコートダジュール大学へ異動したJean-Paul Ampueroとは、EGU会場および4/27に東京で研究打ち合わせを行うと共に、9/25-28に開催されたACES (APEC 地震シミュレーション WS)の際にも、共著での発表を通じて研究議論を行った。 MIT滞在期間中には、ロードアイランド大学のRandolph Wattsとも打ち合わせもする予定であったが、日程調整がつかず、今回は断念した。その代わり、ACESで知り合ったタフツ大学のRobert Viescaと面会し、余効すべり過程について有意義な議論をすることが出来た。 カリフォルニア大学バークレー校地震研究所のRoland Burgmannとはメールベースで論文の校閲をサポートしてもらい、AGUでも議論することが出来た。 国内の研究活動として、JCOPEを活用した海洋変動成分の定量的評価のシステム作りに海洋研究開発機構の機構内チームとして着手した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
難儀したものの、Jean-Paul AmpueroおよびRoland Burgmannとの共著で国際学術誌に論文を投稿することが出来た。 また、Burgmannが指導したスクリップス海洋研究所のChirstopher Johnsonを別予算でJpGU(日本地球惑星科学連合大会)に招待するなど、本研究での人脈が広がりつつある。 さらに、MIT滞在の際に、NCEI(米国気象データセンター)を訪問し、米国海洋大気庁(NOAA)で津波および海洋DARTブイのデータ解析をしているKelly Stroker, Sweeney Aaron, George Mungovと面会し、お互いの研究テーマについて情報交換を行った他、来年度開催予定のOceanObs'19に向けて、カリブ海津波警報センターのvonH ChristaとKellyを交えて電話会議を重ねた結果、NOAAとJAMSTECとのMOU研究課題として本研究が加わったことなどを考えると、個人レベルのみならず、組織的に共同研究が加速されている。
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Strategy for Future Research Activity |
平成31年度は、7月にモントリオールで開かれるIUGG(国際測地学・地球物理学連合大会)の機会を利用して、これまで延期になっていたロードアイランド大学を訪問し、海底圧力計のデータ解析について打ち合わせを行う。 また、米国地震学会およびOceans'19がシアトルで開催されるのを機に、NOAAとの研究打ち合わせを行い、海洋WS(OceanObs'19)に向けた準備およびMOUの方針について話し合う。 これらの成果を、12月にサンフランシスコで開催されるAGUおよび翌年2月にサンディエゴで開催されるOcean Science Meetingにて学会発表を行い、国際学術誌にて論文を投稿する。 カリフォルニア工科大学からコートダジュール大学に異動したAmpuero氏とは国内外の学会およびWSで研究交流を続けると共に、現在投稿中の論文について改訂作業をメールベースで進め、さらに研究を進める。その際、必要に応じて現地で共同解析を行うことにする。
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Research Products
(6 results)