2017 Fiscal Year Annual Research Report
A Challenge to Development of Functionally-graded Long-life Divertor based on Degradation Behavior Caused by Thermal Fatigue of Tungsten(Fostering Joint International Research)
Project/Area Number |
15KK0224
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
野上 修平 東北大学, 工学研究科, 准教授 (00431528)
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Project Period (FY) |
2016 – 2017
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Keywords | 核融合炉 / ダイバータ / タングステン / 延性 / 積層材料 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、高延性を維持したまま低温での延性消失を克服した積層KドープW(高延性KドープWを基にした積層W、Kはカリウム、Wはタングステンの意)を開発することを目的とし、1.積層KドープWの数値シミュレーション等に基づく材料設計、2.課題1に基づく積層KドープWの製作、3.課題2で製作した積層KドープWの疲労寿命の評価、4.課題2で製作した積層KドープWの衝撃試験による低温延性の実証、5.課題2で製作した積層KドープWの熱疲労・熱衝撃試験による実機適用性の実証の5課題を計画した。課題1について、Wと中間材の間の拡散挙動や、積層化後の熱伝導特性や機械特性を総合的に評価し、900℃から1250℃で1時間保持し、固相拡散接合により製作することとした。課題2について、この条件の下、2種類の高延性KドープWを用いて積層KドープWを製作した。接合面における剥離や欠陥などは見られず、良好な接合状態を示した。課題3および課題4について、積層KドープWの分量は限られていたため、同材料の機械特性評価としては、試験片製作に多くの素材を要する高温低サイクル疲労試験は断念し、シャルピー衝撃試験、静的引張試験および静的曲げ試験を実施した。製作条件の適正化により、室温においても延性を示す結果が得られ、本研究課題の目標が概ね達成された。課題5について、当初使用する予定であったユーリッヒ研究センターの電子ビーム照射熱負荷装置JUDITH-2に不具合が生じており、使用できなかったため、前身機であるJUDITH-1を用いて、2種類の高延性KドープWの熱衝撃試験を実施した。JUDITH-1は放射性物質を扱うホットセルに設置されており、試験後に素材を取り出せなくなる可能性があることから、積層KドープWの熱衝撃試験の本研究期間中における実施は断念し、来年度以降JUDITH-2を用いて別途実施することとした。
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Remarks |
カールスルーエ工科大学は2017年3月12日~17日、2017年3月24日~31日、2017年7月30日~9月26日、2017年9月29日~10月28日、2017年11月18日~12月27日、2018年1月5日~2月10日、ユーリッヒ研究センターは2017年3月18日~23日、2017年9月27日~28日に滞在した。ただし、2017年11月26日~12月1日は、ドイツ国内で別の業務を実施した。
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Research Products
(7 results)