2015 Fiscal Year Research-status Report
超広帯域電磁波による超分解能誘電体内部イメージング法の研究(国際共同研究強化)
Project/Area Number |
15KK0231
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Research Institution | The University of Electro-Communications |
Principal Investigator |
木寺 正平 電気通信大学, 情報理工学(系)研究科, 准教授 (00549701)
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Project Period (FY) |
2015 – 2016
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Keywords | 計測工学 / 生体計測 / レーダ信号処理 / がん細胞検知 |
Outline of Annual Research Achievements |
本国際共同研究は,現在実施中の基課題「超広帯域電磁波による超分解能誘電体内部イメージング法の研究」に関して,特に乳癌細胞検知を目的とした非侵襲医療診断イメージングに関する研究を,同分野で世界最高レベルの研究を実施しているグループと協働することで,本課題を格段に進展させ,かつ国際的なネットワークを構築し,その研究協働関係を長期的に継続することを目的とする. 2015年度の3月末に渡航したため,本渡航における研究実績はほとんどない.しかし,既に互いのこれまでの研究成果・実績に関する情報交換を実施し,また滞在時における具体的なテーマ(申請者の提案するRPM法を乳がんイメージングに応用する)を設定して,研究を順調に進めている.また共同研究先は、乳がん検知のみではなく,Microwave abltation(マイクロ波加熱によるがん細胞切除)のテーマを進めており,当該分野の世界最先端であることは間違いない.また本テーマにおいても申請者らの高速かつ高精度な内部イメージングによる加熱によるがん細胞の状態モニタリングについて有望であるとの共通の認識があり,更にこの点についても研究を進捗させる.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度の渡航期間は6日と少ないが,既に互いのこれまでの研究成果・実績に関する情報交換を実施し,特に申請者が独自に提案する方法について,共同研究先は強い興味を持っている.このため,申請者の提案するRPM法を乳がんイメージングに応用し,その有用性を工学的かつ医学的検知から考察を進めている.Microwave abltation(マイクロ波加熱によるがん細胞切除)のテーマにおいてRPM法をAbltation状態モニタリングについて適用することを考えており,MRIベースの数値モデルと分散性を考慮した電磁界解析によって散乱データ等を解析している.短い期間ながらも上記のとおり具体的なテーマ設定等が確定しており,おおむね順調に進展していると判断する.
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Strategy for Future Research Activity |
申請者らが独自に考案した画像化法(RPM法及び多重散乱波画像化)と,共同研究先(Hagness教授らのグループ)が有する,乳癌細胞に関するモデル,臨床データ及び解析手法等を融合させることで,画像化の再現精度・分解能・処理速度等を改善させることが今後の方策である.具体的にはRPM法による表面形状推定から表面波をより効率的に抑圧し,がん細胞の検出率を改善させること,また多重散乱波を用いて虚像を抑圧し,かつ分解能を改善する方法を検討する予定である.評価にはMRIベースで構築された高精度な数値計算モデルやファントムを用いた実験データ等,潤沢なデータベースと計算機りソースがあるため,これを基に評価を実施する.
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