2017 Fiscal Year Annual Research Report
Evolutionary conserved columnar structure in mammalian brain: formation and function (Fostering Joint International Research)
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15KK0263
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Research Institution | Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
下郡 智美 国立研究開発法人理化学研究所, 脳科学総合研究センター, チームリーダー (30391981)
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Project Period (FY) |
2016 – 2017
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Keywords | 樹状突起 / イメージング / 多光子 |
Outline of Annual Research Achievements |
選択的な樹状突起の形態変化を起こす分子メカニズムを明らかにしてきたが、すべての実験方法はin vitroの結果であり、神経活動、RhoAまたはRac1の活性、形態変化をバラバラの系で見ており、トータルでのメカニズムは推測した結果である。この結果をさらに確証のあるものにするためには神経活動、RhoAまたはRac1の活性、形態変化のすべてを同時に観察することが必要となる。このために形態変化を含めた、樹状突起内でのイベントを明らかにするためにはIn vivoでの2光子顕微鏡を用いたライブイメージングが必要となり、この技術を習得するために、ニューヨーク大学Wenbiao Gan教授との共同研究で、技術開発を行った。まず、Gan研究室で遺伝子導入のための子宮内遺伝子導入法のセットアップを行い、ラボメンバーの指導を行った。ほぼ毎回安定して遺伝子導入が行えることを確認したのちにイメージング技術の開発を開始した。幼若マウスのイメージングの最大の難点は、頭蓋骨が薄いことによるopen skullの難しさ、麻酔の調整の難しさ、人工保育が必要となることである。このことを克服する為、人工保育の方法を開発し、生後2日目から5日目までの生存を可能にした。また、薄い頭骨を脳を傷つけずに除去する方法を開発し、イメージングを可能にした。仔マウスの頭を固定する金属の開発も行い、仔マウスが自由に動けるような重さ形状になるような工夫を行った。これらの技術を用いて、生後2日から5日目までの長期イメージングを行い、ダイナミックな樹状突起の形態変化を単一の細胞で観察することを可能にした。
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