2018 Fiscal Year Annual Research Report
Unveiling the mode of unreduced pollen formation in 'Nishiuchi Konatsu' Hyuganatsu and its application for citrus breeding(Fostering Joint International Research)
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15KK0285
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Research Institution | University of Miyazaki |
Principal Investigator |
本勝 千歳 宮崎大学, 農学部, 准教授 (30381057)
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Project Period (FY) |
2016 – 2018
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Keywords | 園芸学 / カンキツ / 自家不和合性 / 果樹 / 受粉 |
Outline of Annual Research Achievements |
前年度に日本において取得した,ヒュウガナツ(HYSI)とその自家和合系変異系統(HYSC)の花柱のRNAseqデータの解析を,海外渡航先であるフロリダ大学カンキツ教育研究センターにおいて,共同研究者のGmitter教授と行った.花柱RNAseqのde novo assemblyによって,花柱で発現している遺伝子のtranscriptを構築し,それらの塩基配列に対してblastおよびInterProScan検索を行うことによって,各遺伝子がコードするタンパク質の機能予測を行った.これを,HYSIとHYSCの発現変動遺伝子(DEG)の検出を行うための参照配列とした.HYSIおよびHYSCを参照配列にマッピングし,DEGの検出を行ったところ,HYSCで有意に発現が低下した遺伝子群の中に,他植物において自家不和合性を制御する遺伝子であることが報告されているS-RNaseの相同遺伝子が含まれていた.この遺伝子については,qPCRによってHYSCでの有意な発現低下を確認した. 次にアメリカにおいて育成された自家不和合性品種Fortuneとその親品種であるclementineとOrlandoを用いて,花柱よりRNAを抽出してRNAseq解析を行い,いくつかのT2型RNase遺伝子を獲得し,それらの系統解析を行うことによって複数のS-RNase様の遺伝子を獲得することができた.これらのうちいくつかは,雌ずい特異的な発現を示した.また,渡航先においてFortuneとOrlandoの交配実生集団を作製し,S-RNase様遺伝子の遺伝様式を調査したところ,自家不和合性を想定したときの遺伝様式に合致し,これらが自家不和合性に関与している可能性が高いことが示された.
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