2018 Fiscal Year Annual Research Report
Comprehensive genetic analysis of Noonan syndrome and related disorders using next-generation sequencing(Fostering Joint International Research)
Project/Area Number |
15KK0293
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
新堀 哲也 東北大学, 医学系研究科, 准教授 (40436134)
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Project Period (FY) |
2016 – 2018
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Keywords | ヌーナン症候群 / コステロ症候群 / CFC症候群 / ゼブラフィッシュ |
Outline of Annual Research Achievements |
ヌーナン症候群は低身長、特徴的顔貌、先天性心疾患、発達の遅れなどを主徴とする先天性疾患である。その原因遺伝子は2001年にPTPN11が同定され、患者の約40%で同遺伝子に変異が同定されている。我々は2005年にヌーナン症候群の類縁疾患であるコステロ症候群およびCFC症候群の原因遺伝子がそれぞれHRASおよびBRAF,KRASであることを世界に先駆けて報告した。これらの発見により、細胞内シグナル伝達経路であるRAS/MAPK経路を構成する分子をコードするこれらの遺伝子の変異が、臨床的に類似した症候群を引き起こすという概念を確立した。その後ヌーナン症候群の原因遺伝子が次々に同定され、NGSの普及により現在では10以上の原因遺伝子の報告がある。基課題ではそれらの遺伝子の網羅的解析をNGSを使って行う手法の確立を行った。本研究課題では、これらの網羅的解析によって同定された遺伝子バリアントが病的意義を持つかを判断するため、国際共同研究により、その遺伝子バリアントを持つゼブラフィッシュモデルを確立し、その解析を行うことを目的とした。我々は全エクソーム解析により同定された新規原因遺伝子Xのバリアントに注目し、ゼブラフィッシュモデル確立を行った。まず遺伝子Xの野生型あるいは変異型cDNAを含むコンストラクトを作成し、それを鋳型としてRNA合成を行った。更にゼブラフィッシュ受精卵に野生型あるいは変異型RNAを注入し、受精後3日まで表現型の解析を行った。その結果、RNA非注入群と比較して野生型注入群では表現型の変化はなかったが、変異型注入群では顎部軟骨の発生に遅滞が認められた。また、体長に比した頭長は変異型注入群で長かった。以上より、変異型遺伝子Xの発現はモデル生物において発生に影響を与えることが示された。これらに培養細胞実験で得られた知見を加え、論文投稿中である。
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[Int'l Joint Research] Duke大学(米国)2016
Year and Date
2016-07-24 – 2017-07-25
Country Name
U.S.A.
Counterpart Institution
Duke大学
Co-investigator Overseas
Nicholas Katsanis
Department
CHDM
Job Title
Professor
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