2017 Fiscal Year Research-status Report
ナノテクアクチュエータを応用した小児用循環補助システム開発プラットフォーム創生(国際共同研究強化)
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15KK0294
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
白石 泰之 東北大学, 加齢医学研究所, 准教授 (00329137)
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Project Period (FY) |
2016 – 2018
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Keywords | 重症心疾患 / 先天性心疾患 / モデリング数値解析 / Fontan補助循環 / 心臓代用弁 |
Outline of Annual Research Achievements |
(1)豪Macquarie University:2017年度は、滞在先研究者(医学部およびBiomechanics)と血管内の血流速度分布および複雑な管腔形状の内部流体の数値解析手法について共同で動物実験データ解析をすすめ、臨床または実験画像データに基づく血管壁面形態のモデリングと内部流体の圧流速分布の評価およびvalidation手法に関する研究を共同で行った。日本国内で審査された動物実験データでの独自モデルによる解離性大動脈瘤血流の血圧血流の拍動下超音波解析データをもとに、現行の臨床解析で用いられる壁面境界領域の動的挙動に着目して血流モデリング解析を行う手法の連携開発に着手したほか、滞在期間の成果として、日豪共同開催でのBiomedical 研究会(Macquarie 大学ー東北大学加齢研)を開催した。滞在先研究者の国内研究会招請講演の機会をもったほか、2018年度も引き続き当該研究者と東北大学加齢医学研究所での共同利用共同研究拠点事業を利用し研究を継続して行う計画となっている。 (2)英University of Sheffield:2017年度は、引き続き2018年度での渡航および共同研究実施に向けて短期の滞在と研究交流および研究計画の立案を行い、欧州ー英国の埋込型医療機器のin vitro- in silico評価(非臨床評価)に関する双方の研究特長を融合しうる実施計画を構築し、生体血管の血流解析において医用物理学計測数値流体解析手法の協働解析に着手しえた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
(1)豪Macquarie University: 9月から12月にかけて3ヶ月間の渡航しデータ共有及び解析手法の共有化を行った。渡航先研究者とはMacquarie大学-東北大学加齢研の共同研究会開催(11月)を経て共同研究実施に向けた情報共有を進め、CTまたはMRIのみでは解析が困難な心電図同期での血管壁運動を考慮した血管内圧流速分布および管腔内血流反射を考慮した数値流体解析の評価およびvalidation手法に関して共同解析を実施した。具体的な解析データに関しては、各国の倫理規定に則って情報共有を進め、申請者が必要な実験データを一時帰国して収集し、豪の解析環境下で現地のデータ共有手法および臨床ニーズとも照らし合わせながら解析を進め、現在血管内の疾患から治療に至る一貫した数値流体解析のモデリング手法を構築しつつある。滞在後の研究発表計画も含め具体的な研究計画の立案を含めて想定どおりの進捗状況にある。 (2)英The Universtiy of Sheffield: 1月に渡英し、所属研究者らを含む欧州の植込型医療機器の臨床前解析および臨床データin silico(非臨床数値解析)のグループとの手法共有に関する段階的計画を立案した。日本と欧州内(EU-GB)の実験装置の共有化およびValidation標準手法を含めて具体的な研究計画を進めており、6月以降の長期滞在の実施計画の構築も含めて想定どおりの準備状況にある。
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Strategy for Future Research Activity |
(1)豪Macquarie University: 日本国内で集積した血行動態データおよび血管形態情報に基づく大動脈血管系の数値解析を進め、現在発表準備を行っている。さらに、数理学的に数値解析で取扱が困難であった血管脈波の応答性解析に関しても共同でモデリングおよびvalidation手法を構築する方法論の研究に着手している。 (2)英The University of Sheffield: 受入研究先とのEU-英国の植込型循環系人工臓器の評価手法(非臨床、in silico)開発グループに参画し、欧州連携と臨床応用の評価科学手法に関する実験的共有を行うべく準備段階より情報共有を進めており、6月渡航後から速やかに実験機器の共有化およびデータ解析手法の共通validationプラットフォームの構築に向けて準備を進めている。渡航後の実験解析およびプラットフォーム構築に向けて、日本国内での実験データ集積を進めており、これらに基づく小児用血管・肺動脈弁の試験システムの構築を開始する。渡航後には、渡航先施設および欧州の各国で独立した系評価でのデータ収集を速やかに開始し、データの共有化と再試可能な透明性確保のための数値解析の実施を計画している。
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Research Products
(22 results)
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[Journal Article] Hemodynamic examination of stent graft in goat experiment2017
Author(s)
Tomoya Arakawa, Yasuyuki Shiraishi, Yusuke Tsuboko, Akihiro Yamada, Yasunori Taira, Jumpei Ikeda, Mitusuru Yuba, T Takano, M Takano, H Yokoyama, Tomoyuki Yambe
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Journal Title
4th Biomedical Sciences & 3rd Biomedical Engineering Symposium
Volume: 3
Pages: 17-18
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[Journal Article] Effect of microcirculation by total artificial heart : Observation of the blood vessels2017
Author(s)
Yusuke Inoue, Yasuyuki Shiraishi, Akihiro Yamada, Yusuke Tsuboko, Yasunori Taira, Jumpei Ikeda, Tomoya Arakawa, Mitsuru Yuba, Yusuke Abe, Takashi Isoyama, Itsuro Saito, Tomoyuki Yambe
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Journal Title
4th Biomedical Sciences & 3rd Biomedical Engineering Symposium
Volume: 3
Pages: 5-6
Int'l Joint Research
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[Presentation] Design of a mock pulmonary circulation system using lung specimen for evaluation of Fontan regulation clip2017
Author(s)
Masato Karube, Yasuyuki Shiraishi, Akihiro Yamada, Yusuke Inoue, Yasunori Taira, Aoi Nakahata, Tomoya Arakawa, Mituru Yuba, Tatuya Genda, Masaaki Yamagishi, Tomoyuki Yambe
Organizer
5th Biomedical Sciences & Technology Symposium
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