2017 Fiscal Year Annual Research Report
Selective gene expression machinary during prolonged phase of hypoxia(Fostering Joint International Research)
Project/Area Number |
15KK0298
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
中山 恒 東京医科歯科大学, 難治疾患研究所, 准教授 (10451923)
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Project Period (FY) |
2016 – 2017
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Keywords | 低酸素応答 / CREB / 遺伝子配置 / 染色体構造 |
Outline of Annual Research Achievements |
急性期と慢性期の低酸素応答で発現が誘導される遺伝子186個を、これまでに報告されてきたHIFの標的遺伝子、および、正常細胞とCREB-KD細胞を比較したRNA-seq解析で同定したCREBの標的遺伝子の中から、その発現量を指標にして選抜した。これらの遺伝子の核内配置決定に用いるためのオリゴプローブを専用のソフトウェアを用いて設計して、PCR法を用いて、増幅・調製した。ハイスループット解析のために384wellのイメージングプレートを使用して、細胞の密度、低酸素培養の条件、ならびに、プローブの濃度の最適化を行った。プローブを、HIF標的、CREB直接標的、CREB間接標的1、CREB間接標的2、および、ネガティブコントロールの5群に分類して、各グループに含まれる遺伝子の配置を網羅的にhigh-throughput imaging position mapping (HipMAP)法を用いて決定した。得られたデータを基に、これらの遺伝子の核内での相対位置(radial position)を解析したところ、それぞれの遺伝子は核周辺から核の中央まで、さまざまな分布を示すことが明らかになった。この分布を通常酸素と低酸素で比較したところ、低酸素でその分布を変化させる遺伝子を同定することができた。さらに、一つの遺伝子を基準とした各遺伝子の距離(relative position)を測定したところ、その距離は低酸素環境で変化するものが複数認められた。このことから低酸素環境では染色体構造が変化して、各遺伝子はダイナミックに移動していることが明らかになった。今後は、低酸素下で経時的に観察し、このような事象がどのようなタイミングで起き、さらに、遺伝子発現とどのような関係があるのかを解析したい。さらに、遺伝子の移動に働く分子機序も核内因子のノックダウン実験より明らかにしたい。
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Research Products
(4 results)
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[Int'l Joint Research] アメリカ国立衛生研究所(米国)2017
Year and Date
2017-04-08 – 2017-10-01
Country Name
U.S.A.
Counterpart Institution
アメリカ国立衛生研究所
Co-investigator Overseas
Dr. Tom Misteli
Department
Cancer Center, NCI
Job Title
Director
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