2016 Fiscal Year Research-status Report
膜透過性ペプチドの開発とDDSキャリアとしての応用(国際共同研究強化)
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15KK0312
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
大庭 誠 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(薬学系), 准教授 (20396716)
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Project Period (FY) |
2015 – 2017
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Keywords | フォルダマー / 膜透過機能 / コンフォメーション |
Outline of Annual Research Achievements |
平成28年度は約7ヶ月間フランスに渡航し、主にアミノ酸-キノリンハイブリッドフォルダマーの合成を行った。また、合成したフォルダマーのコンフォメーション解析を行った。 フォルダマー合成:ハイブリッドフォルダマーとして、両親媒性フォルダマー、カチオン性フォルダマー、アニオン性フォルダマー、バンドルフォルダマーを設計した。アミノ酸としてロイシン、セリン、リジン、アルギニン、アスパラギン酸を使用し、またアミノ基もしくはカルボキシル基を有するキノリンを使用し、固相法により8種類のハイブリッドフォルダマーを合成した。 フォルダマーのコンフォメーション解析:CDスペクトル測定により溶液中でのコンフォメーション解析を行った。複数の溶媒中で解析を行ったところ、合成した全てのフォルダマーが右巻きのヘリックス構造を形成していることが明らかになった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究課題の最大のイベントであるフランスへの渡航が無事に終了した。フランスでは、当初の予定どおり種々の側鎖構造を有するフォルダマーの合成に成功し、また複数の溶媒においても安定な右巻きのヘリックス構造を形成することを明らかにできた。
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Strategy for Future Research Activity |
フランスで合成して持ち帰ってきたフォルダマーについて、培養細胞に対する膜透過機能の評価を行う。また、プラスミドDNAやsiRNAなどの遺伝子の細胞内デリバリーについても評価を行う。基礎的物性評価もあわせて行うことで、構造と機能の相関を明らかにし、さらなる高性能な膜透過性フォルダマーの設計へとつなげる。
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