2018 Fiscal Year Annual Research Report
Multi-synaptic architecture in the extrastriate cortex(Fostering Joint International Research)
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15KK0333
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
澤村 裕正 東京大学, 医学部附属病院, 講師 (70444081)
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Project Period (FY) |
2016 – 2018
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Keywords | fMRI |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では高次視覚情報処理機構の機能的・解剖学的構造基盤の一端を明らかにすることを目標として、ヒト機能的磁気共鳴画像法(fMRI)を用いて頭頂葉を中心としたaction observationネットワークの研究を行った。特に動作回数及び動作対象の現れる数に注目した研究を行った。 「橙色」または「白色」の卓球球がデバイスから一定間隔で4個射出され、それに対して演者が「押す」または「弾く」のどちらかの動作を施行している視覚刺激を動画で用意した。動作と対象物である卓球球の組み合わせは擬ランダムとした。被験者は二肢強制選択課題を行った。動画提示前に「1回の動作」、「3回の動作」、「1個のボール」、「3個のボール」のいずれかの指示が提示され、被験者は「押す」「弾く」または「白」「橙」のどちらかを回答した。21名の右効きの被験者の課題遂行中の脳活動撮影を行い、解析を行った。 結果、動作及び動作対象に注目した場合と固視のみの状態と比較したところ、双方共に両側の後頭側頭葉を中心とした脳活動が得られた。一方、動作対象に注目した場合には左半球の頭頂葉に活動が認められた。これらの領域は既に知られているaction observation networkと重なっていた。また、動作対象より動作に注目した場合に活動が高い領域を調べたところ、両側の後頭側頭葉および左頭頂葉の小さい領域で活動が認められた。後頭側頭葉の活動はaction observation networkと重なっていたが、左頭頂葉の活動は近接する、近年報告された数情報を処理している脳内地図の一部と重なっていた。 本研究にて動作回数に注目した際にはaction observation network近傍の領域が重要な働きをしていると考えられた。これらの結果は現在論文投稿準備中である。
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Research Products
(4 results)