2016 Fiscal Year Research-status Report
口腔癌術後患者のための発話支援ツール(国際共同研究強化)
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15KK0336
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
服部 麻里子 東京医科歯科大学, 歯学部附属病院, 助教 (70418664)
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Project Period (FY) |
2016 – 2018
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Keywords | 顎顔面補綴 / 歯科補綴 / 口腔癌 / 頭頚部癌 / 音声 / 顎顔面リハビリテーション |
Outline of Annual Research Achievements |
フライブルク大学の研究チームとE-mailなどを用いた十分な話し合いの下で,研究計画を作成し,国内での研究準備を行った後,ドイツフライブルクに渡航した.まずデジタルダイアグノースセンターフライブルクにて3Dデジタルデータの扱いに関する技術を習得,模型のCT撮影と,CTデータからの表面データの抽出を実行することができた.フライブルク大学のRalf J Kohal 教授,Sebastian BM Patzelt講師と数回の研究の打ち合わせを行った.口腔内スキャナーTrue Definition Scanner (3M)を用いて顎模型のスキャンを行うことができた.また同じ模型で従来法としてのシリコン印象を行い,得られた石膏模型については歯科技工士と共同でデスクトップ型スキャナーi/s/can(Immetric)を用いてデジタル化することができた.また用いた顎模型はドイツ,ブラウンシュヴァイクのVisiotech社の協力により実験の前後にAtos (GOM)を用いて正確な形状の記録を行った.データの重ね合わせについてSebastian BM Patzelt講師に師事し,以上のデータを重ね合わせることで,様々な状況下での顎欠損模型のデジタル印象の精度について検討することができた.これらは歯科治療におけるデジタル技術の応用について最先端の研究を行っているフライブルク大学の研究チームと,顎顔面補綴学の研究を専門に行ってきた我々との共同でなければ実現しえない内容である.今年度中に得られた3Dスキャンのデータはこの研究の目的である口腔癌の発話支援アプリケーション作成において大変重要である.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
渡航先の研究者とは既に十分に連絡を取った上で,共同で研究計画を作成し,本研究の基礎となる研究を渡航前より開始していた.また申請者と渡航先の研究者は共に国際学会におけるワークショップを受講済みであり,申請が採択されてすぐに研究に取り掛かることができた. これまでの研究は以下の様に行われた:2016 年4 月 文献検索(東京医科歯科大),2016 年6-8 月 上顎欠損模型の副模型作製(東京医科歯科大),2016 年9-11 月 上顎欠損模型の工業用スキャナーによるデータ読み込み(フライブルク大),2016 年12-3月 上顎欠損模型の口腔内スキャナーによる光学印象採得(フライブルク大). 今後は,統計解析とディスカッション,論文執筆と発表,論文の投稿を行う予定である.
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Strategy for Future Research Activity |
今後は得られた研究データについて,フライブルク大学の統計の専門家との協議の上で統計処理を行い,学会抄録の作成,論文の作成へと進んでいく.研究結果の一部を10月にInternational Society for Maxillofacial Rehabilitation にて発表の予定である.8月と9月には3Dデータの重ね合わせについて,東京の業者と打ち合わせのため一時帰国する予定である.10月に帰国後は,これまでの音声研究の結果との関連付けの作業を開始する.
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Research Products
(2 results)