2017 Fiscal Year Research-status Report
脳虚血時における血液脳関門の破綻及び修復機序の解明(国際共同研究強化)
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15KK0349
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
諸藤 陽一 長崎大学, 病院(医学系), 助教 (40437869)
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Project Period (FY) |
2016 – 2018
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Keywords | 血液脳関門 / 脳血管内皮細胞 / アストロサイト / ペリサイト / 脳虚血 |
Outline of Annual Research Achievements |
灌流型3次元血液脳関門モデルの開発においては、ワシントン大学と協力し、platformを試作、直径30μmのコラーゲンチューブに内皮細胞を培養し、さらに周囲にペリサイトやアストロサイトも培養した上で灌流することに成功した。細胞培養及びbioengineeringに優れた米国NORTIS社と協力し、灌流型3次元血液脳関門モデルの実験を継続しておこなっている。我々が現在開発しているモデルは以下の特徴を有している。①コラーゲンマトリックス内に円柱状の内皮細胞を培養する完全な3Dモデル、②培養液を灌流することにより内皮細胞及び他の培養細胞にシェアストレスを再現、③コラーゲンマトリックス内も培養液を灌流させることにより、血管腔側だけでなく脳側の灌流液の解析も可能となり、脳内サイトカイン動態の把握も可能。また、二次元血液脳関門モデルでは、血液脳関門におけるサイトカイン動態を把握するための予備実験を行い、その過程において、TNF-alphaはpericyte/astrocyte由来、granulocyte colony-stimulating factorは内皮細胞由来、astrocyte/pericyte由来のIL-6, MCP-1, GM-CSFは脳側、血管側双方から検出されることを見出した。これはサイトカインを脳から血管側へ輸送するトランスポーターの存在を示唆する重要な事実であると考え、英文学術誌(JCBFM)に報告した。更にRho kinese inhibitorが血液脳関門に対し、保護的な役割を果たしていることを明らかにし、現在そのメカニズムを検証している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
灌流型3次元血液脳関門モデルの開発は順調に進んでおり、十分に実用可能な段階に到達している。円柱型のみならず、経内皮電気抵抗値を測定できる平面型のモデル開発もあわせて着手している。今後は2次元モデルで得られた結果との比較を行っていく予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
我々のもつ血液脳関門における初代培養細胞を使用した血液脳関門モデルの技術とワシントン大学及びハンガリー科学アカデミーにおける学際的ネットワークを融合させることで、研究を飛躍的に発展させていく。また、それぞれの地域で研究成果の発信を行うことで、更なる協力施設、連携施設を獲得できると考えている。
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Research Products
(9 results)